「ロシアは進軍能力を失っている」=ホッジス元米国駐欧州陸軍司令官

米国の駐欧州陸軍司令官を務めたベン・ホッジス氏は、ロシア軍は進軍のための能力を失っているとの見方を示した。

10日、ホッジス氏がポポヴァ記者によるオンライン番組「戦争の記録」へ出演した際に発言した

ホッジス氏は、「問題こそ抱えているが、ロシア人たちはには、まだ火砲と多連装ロケットシステムにて優位がある。そしてその優位により、(ウクライナ軍は)多大な代償を払わざるを得なくなっている。しかしながら、私は、それは、彼ら(ロシア軍)の最後の進軍の一手だと思っている。彼らにはそれ以上進軍を続ける能力がない。彼らの兵は疲弊しており、彼らの『ロジスティック』は乱れている」と発言した。

また同氏は、8月末まで、あるいはそれ以前にロシア軍は「火砲による砲撃以外の何かを行う能力がなくなる」との見方を示した。

さらに同氏は、「すでに7月には、西側から(ウクライナに)提供されている火砲と多連装ロケットシステムの効力を目にすることになると信じている。もちろん、そのプロセスがもっと早くなることを皆が望んでいる。しかし、それらのシステムの肯定的効果は、今後数週間で目にすることになろう」と発言した。

同氏は、ロシア側では大半の機材が破壊されており、それは輸送手段にも言えるし、さらには機材の部品も不足していると指摘した。そして、「つまり、私が言うところの『ロジスティック』とは、兵站だけの話ではなく、システム全体の話である。彼らは自軍兵への需要を満たしているという印象を作り出すことができていない。一方で、ウクライナ兵とロシア兵はすでに100日以上戦っていることも考慮すべきだ。しかし、後者は前線をほとんど離れていない。彼らは交代ができていないのだ。まさにそれゆえに、私は、彼らは自らの能力を失っていると考えている」と発言した。

なお、ウクライナでは、2月24日からロシアによる全面的侵略戦争が続いている。