ロシア軍、ルハンシク州の砲撃強化 民間人6名死亡=各州報告
ウクライナ東部ルハンシク州のハイダイ州軍行政府長官は、同州のロシア侵略軍からの砲撃数が毎日増えており、敵攻撃によりリシチャンシクとシェヴェロドネツィクで6名の民間人が死亡したと報告した。
ハイダイ氏がテレグラム・チャンネルにて報告した。
ハイダイ氏は、「ゾロテーから敵を追い出した。リシチャンシクとシェヴェロドネツィクにて6名の死者が出た。ロシア軍からの砲撃数は日々増すばかりだ」と書き込んだ。
さらに同氏は、損傷していない建物、インフラ施設の数が減っており、ロシア軍に制圧されていない場所の面積も小さくなっていると指摘した。同氏は、敵は攻撃を強化し、民間人を殺し続けていると書き込んだ。
同氏は、「リシチャンシク住民が隠れていた文化会館へ空からミサイル攻撃が行われ、すでに3名が命を奪われた。7名が様々な負傷で病院へ搬送された。さらにもう1回の空爆で予防処置院が破壊された。そこにもおそらく人がいたはずだ。砲撃により、通りで住民が1名死亡した。また、シェヴェロドネツィク旧市街で2名、母と子供が死亡したことがわかった」と伝えた。
また、リシチャンシクではロシアの砲撃により学校校舎と建物2軒が破壊され、ヒルシケで18軒、ウルビウカで7軒の建物が壊されたと発表された。シェヴェロドネツィク近郊のシネツィキーでも多くの建物が損傷したとのこと。
南部ミコライウ州のキム州軍行政府長官は、テレグラム・チャンネルにて、17日朝、ミコライウ市にミサイル攻撃が行われたと報告した。
キム氏は、「朝、ミコライウではミサイル攻撃により集合住宅4軒とインフラ施設が損傷した。現時点では、1名が死亡、6名が負傷、内1名は児童だ。救助作業が行われている」と報告した。
この他、17日8時時点の各州軍行政府の情報をもとに作成された報告書の概要は以下のとおり。
ドネツィク州(東部):ロシア軍は主にアウジーウカ、ニュー・ヨルク、トレツィク、クラスノホリウカ、ノヴォウクラインカ、ネリピウカ、クルドュミウカ、オチェレティネを砲撃。銃、戦車、榴弾砲、迫撃砲、多連装ロケットシステム「グラート」で砲撃。ミサイルはX-22、X-59MKが使われている。民間人1名死亡、2名負傷。
ドネツィク州の被害の様子 写真:国家警察
ザポリッジャ州(南部):昨晩、ポロヒの化学工場「コアフリャント」で火災発生。800キロ平方メートルの敷地で倉庫が燃えた。鎮火済み。化学面の住民への脅威は現時点でない。犠牲者なし。
スーミ州(北部):夜間緊迫。ロシア軍は迫撃砲で国境を砲撃。被害状況確認中。
ドニプロペトロウシク州(南部):昨晩、敵は火砲にてゼレノドリシク共同体を砲撃。犠牲者なし。
ハルキウ州(東部):ハルキウ市は夜間に砲撃あり。特にロシア軍は市の北方を砲撃。犠牲者なし。敵はチュフイウ地区とハルキウ地区を攻撃。商業施設、ガレージ、車両に火災発生。イジューム方面で戦闘継続。州内で過去24時間で住民1名負傷(イジューム地区)。
ヘルソン州(南部):被占領下ベリスラウ地区の情勢は恒常的に緊迫。戦闘が恒常的に継続しており、また侵略軍が略奪、民間人殺害を行っている。
その他の州は相対的に平穏だった。