ヘルソン州議会議長、ヘルソン市民に対してウクライナ軍の活動を楽にするために避難呼びかけ

ロシア連邦に大半が占領されているウクライナ南部ヘルソン州のサモイレンコ州議会議長は、ヘルソン市の住民に対して、ウクライナ軍の領土解放の活動を楽にするために、同州から脱出するよう呼びかけた。

サモイレンコ議長がウクルインフォルムへのインタピュー時に発言した(リンク先はウクライナ語)。

サモイレンコ氏は、「ええ、私は、そのような呼びかけを行った(編集注:一時的被占領下ヘルソンからの脱出)。何のためかと言えば、ウクライナ軍が活動の場を得なくてはいけないからだ」と発言した。

同氏はまた、「占領者がブチャとイルピンから去る前に行った苦痛がどのようなものだったか、あるいはマリウポリを『解放』する際にロシア人が40万人の町を完全に破壊したのを皆が見た」と述べ、「ヘルソンにとってそのような解放は受け入れられない。それは大統領もウクライナ軍総司令官も国防相も理解している。町を壊滅させてしまっては、何のために解放するのかわからない」と発言した。

そして同氏は、「可能な人全員に」対して被占領地から出るように呼びかけた。同時に同氏は、現時点でヘルソン市から組織的に脱出するには、一時的被占領下クリミアを通じてしか手段がないことも認めた。

同氏は、「クリミアを通じた脱出だが、私は、ある人が自らの命と家族を守るためなら、(クリミアへ)向かうと良いと思っている。私は、倫理的観点から、私たちは彼らを非難する権利を有していないと確信している。また私は、そこに残り、解放を待っている人は誰も非難していない」と発言した。

加えて同氏は、「私にとって大切なことは、最大限のヘルソン市民を守ることであり、もう一つはウクライナ軍の活動を楽にすることである」と強調した。

その他同氏は、「ロシアがヘルソン州に永遠に居続ける可能性があるとしたら、それは『埋められた兵士』の形でのみである」と発言した。そして、まもなくウクライナ軍がヘルソン州を解放することを信じていると伝えた。