ゼレンシキー宇大統領、露軍のミサイル攻撃につき「更なる対露制裁と宇への重火器供与が必要」

ウクライナのゼレンシキー大統領は25日、ロシアは現在この戦争で何かしら実現する能力があることを証明しようとウクライナ全土に大規模なミサイル攻撃を行っているとの見方を示した。

ゼレンシキー大統領が25日夜の動画メッセージの際に発言した

ゼレンシキー氏は、「今日1日、夜と朝で計45発のミサイルが放たれた。ジトーミル州、リヴィウ州、チェルニヒウ州、ミコライウ市だ。夕方にはまたミサイルが飛んできた。様々なタイプ、様々な地区への着弾だ。それら全ては、一つの目的を持って放たれている。ロシア軍は何かを押し付けられる、何かを実現できるということを示すためだ」と発言した。

同氏はまた、ロシア侵略軍は5日間でウクライナの大半の領土を奪おうとしていたが、実際には5か月間にわたり「ミサイルの見世物」を行わざるを得なくなっているとしつつ、他方でそのような攻撃は戦略的にはロシアにとっての何かを変えるようなものではないと指摘した。

同時に同氏は、「今は戦争のそういう段階だ。精神的に厳しく、感情的に厳しい時だ。いずれにせよ敵がうまくいかないことを知りつつ、いずれにせよ私たちが自分の国を守り切ることを理解しつつも、それでもその終わりを感じられず、勝利が地平線に見えていない中で、あとどれだけの攻撃、損失、努力が必要なのかがわからない状態なのだ」と強調した。

同時に同氏は、実際には、ロシア人が圧力をかけているのではなく、ウクライナ人が敵に圧力をかけているのだと述べ、「ロシアのミサイル、ロシアの攻撃は一つも、ウクライナ人の精神を壊すことはできない。そして、彼らのミサイルは1発1発が、私たちがパートナーたちと協議する上での根拠となるのだ」と強調した。

同氏は、27日月曜日には、自身がG7首脳会談に参加し、その週にはNATO首脳会談も開かれることを喚起した。そして、「半日間の45発のミサイルがちょうどそのような会談の前に放たれたのだ。私たちの立場が改めて確認された。つまり、対露制裁パッケージが不十分であり、ウクライナへの軍事支援が増やされるべきで、防空システム、パートナー国が持っている最新のシステムは訓練場やら保管庫やらに置いておくのではなく、現在必要なウクライナにあるべきだということの確認だ。それらは、世界のどの他の場所でもなく、ウクライナにおいて必要なのだ」と強調した。

その他、クレーバ宇外相は26日、ツイッター・アカウントにて、同日朝のキーウ市内へのロシア軍のミサイル攻撃につき、G7首脳会談にて、さらなる対露制裁とより多くの重火器のウクライナ提供をもって対応すべきだと主張した

クレーバ氏は、「この7歳のウクライナの子供は、ロシアの巡航ミサイルが彼女の家で爆発するまで、キーウで寝ていたのだ。さらに多くの人がウクライナ全土で攻撃に晒されている。G7首脳会談は、ロシアに対するさらなる制裁と、ウクライナへのより多くの重火器提供にて、対応すべきだ。ロシアの病んだ帝国主義は打ち破られねばならない」と書き込んだ。

これに先立ち、26日朝、キーウ市シェウチェンキウシキー地区の集合住宅にロシア軍の発射したミサイルが複数着弾、住民1名が死亡、4名が病院に搬送されていた