南部ミコライウの集合住宅に露軍砲弾着弾=各州情勢

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29日朝、ウクライナ南部ミコライウ市の集合住宅に、ロシア軍の砲弾が着弾した。

国家非常事態庁ミコライウ州総局がフェイスブック・アカウントにて伝えた

発表には、「6時25分、砲弾着弾の結果、市内1地区の5階建て集合住宅にて、3階から5階にかけての1つの入り口の複数アパートが破壊され、その後火災が発生した」と書かれている。

発表時点では、民間人が3名死亡、1名負傷したことがわかっているとのこと。また、同庁職員も1名負傷したという。

その他の州の情勢につき29日8時時点の各州軍行政府の情報をもとにまとめた報告書の概要は以下のとおり。

スーミ州(北部):過去24時間、敵は国境隣接地区を活発に砲撃。クラスノピッリャ共同体が最も被害大。昨日、同自治体には空対地ミサイルが20発着弾した。ロシア軍は、多連装ロケットシステムや火砲での砲撃を止めておらず、機関銃、グレネードランチャー、迫撃砲での砲撃もある。ヴェリカ・ピサリウカ共同体へは、敵無人機が爆発物を投下。過去24時間で、スーミ州住民が2名死亡、3名負傷。

ドニプロペトロウシク州(南部):クリヴィー・リフ地区では夜と朝、敵が自治体2つを火砲で砲撃。犠牲者なし。ドニプロ市では、29日朝救助隊が、前日ミサイルが着弾した輸送関係企業の廃墟にて2名住民の遺体を見つけた。

ハルキウ州(東部):ロシア軍が多連装ロケットシステムでハルキウ市を攻撃、また民間インフラ施設をミサイルで攻撃。昨晩、ハルキウ市シェウチェンキウシキー地区では、爆発で建物が損傷。女性が負傷し、病院へ搬送された。市内スロビツィキー地区では、製造工場で火災発生。ロシア軍はまた、ハルキウ州イジューム地区、チュフイウ地区、ハルキウ地区を砲撃。チュフイウ地区ペチェニヒでは、暖房施設、病院、公園、集合住宅が損傷。国境に隣接するイヴァシュキが2時間にわたりロシア軍から砲撃を受けた他、ヘリでの攻撃もあった。バラクリヤでは行政庁舎が損傷。ツィルクニウへの砲撃で住民が2名死亡、1名負傷。

ルハンシク州(東部):リシチャンシクの情勢は緊迫。ロシア軍は、ヴォウチョヤリウカ〜ヴェルフニョカムヤンカ方面への進軍を継続し、リシチャンシクを包囲しようとしている。ゾロトタリウカ、ヴォウチョヤリウカ、リシチャンシクが砲撃された。敵はまた、ドネツィク州との州境に位置するスピルネ方面と、ヴェルフニョカムヤンカへ侵攻するも、撃退される。民間人1名死亡、6名負傷。

ドネツィク州(東部):ロシア侵略者は、とりわけスロヴヤンシク、バフムート、ノヴォウクラインカ、オレクサンドロ=カリノヴェを砲撃。住民1名死亡、8名負傷。州内は引き続きガスが停止しており、水と電気も部分的に停止。

ヘルソン州(南部):状況は特に隣接する州との州境付近の自治体を中心に緊迫。地元住民は、駐留ロシア軍の交代を伝えている。新しい侵略者たちは、州から出て行った住民の建物に住むことを計画している。人々の拉致が継続している。28日、市長広報担当者の発表によれば、イーホル・コリハイェウ・ヘルソン市長がロシア人に拉致された。

ポルタヴァ州(中部)クレメンチュークの27日にミサイル攻撃を受けたショッピングモールの様子 写真:国家非常事態庁(29日公開)

その他の州は相対的に平穏だった。