ロシア軍、ウクライナの5地域で砲撃継続 オデーサ州へ2回ミサイル攻撃=各州情勢
11日、ロシア軍の航空機がオデーサ州を2回ミサイルKh-31で攻撃し、港湾インフラへの着弾含め、複数建物が損傷した。
同日、ウクライナ軍の南方の指揮を統括する作戦司令部「ピウデン(南)」がテレグラム・チャンネルにて伝えた。
発表には、「オデーサ州には、航空機を使った2回のミサイル攻撃が加えられた。敵は、沿岸ライン、地域の製造インフラ、重要インフラを攻撃し続けている」と書かれている。
攻撃は、Su-30から発射された4発の対艦ミサイルKh-31で行われたという。着弾したのは、沿岸の町の民間の1階建ての建物。着弾時の衝撃波により、隣接する建物、木、車両が損傷。火災は生じなかったという。犠牲者なし。
また、港湾インフラへの着弾も確認されたと書かれている。
さらに、敵の3発のミサイルKh-31が、地域の農地に着弾。火災発生なし、犠牲者も出なかったとのこと。
その他の地域に関する12日8時時点の各州軍行政府の情報をまとめた報告書の概要は以下のとおり。
ハルキウ州(東部):夜間ロシア軍は、ハルキウ市に対してミサイルを2発発射、それぞれ建物の間に着弾。最新情報では、犠牲者なし。敵は、ハルキウ州ボホドゥヒウ地区、イジューム地区、ハルキウ地区を砲撃。ゾロチウ共同体では、砲弾が民間住宅に着弾、住民2名が死亡。デルハチでは、砲撃により住民3名が負傷。過去24時間で、ハルキウ州では7名が死亡、34名が負傷。
ルハンシク州(東部):夜間、行政境界線上のウクライナ軍配置地点に対して、ロシア軍がミサイル攻撃を4回、榴弾砲砲撃を8回、迫撃砲砲撃を3回実施した。ソーシャルメディアでは、侵略者たちがシェヴェロドネツィク住民の調査を開始したと伝えられている。暫定情報では、同市に残っているのは約1万人。ロシア人といわゆる「LPR政府」は、シェヴェロドネツィクの建物の査察を行う作業部会を設置。
ドネツィク州(東部):チャシウ・ヤルでは夜間も救出作業が継続された。9日の敵の砲撃を受けた集合住宅の瓦礫からは、さらに複数名の遺体が見つかった。1名は9歳の児童。現在、9名が救助され、34名が遺体で見つかった。救出作業が継続している。12日朝、ロシア軍は、トレツィクを3回ミサイル攻撃。夜間、ロシア軍は、スロヴヤンシクを砲撃し、砲弾が民間住宅に着弾、住民1名が負傷したことがわかっている。過去24時間で、州全体で住民が9名死亡、2名負傷。
ミコライウ州(南部):今朝、ミコライウ市へと大規模なミサイル攻撃が行われた。暫定的に、医療施設2軒と集合住宅への着弾が判明している。4名が負傷。詳細確認中。ミコライウ州バシュタンカ地区では、昨晩と今朝4時30分頃、ロシア軍がシローケ共同体を砲撃。犠牲者なし。ベレズネフヴァテ共同体のコンタクト・ライン沿いの村へと砲撃継続。ミコライウ地区では、昨日、ペルヴォマイシケ町への砲撃により、民間農業施設、農業機材、住宅が損傷。犠牲者なし。
ヘルソン州(南部):砲撃は森と平野を燃やしている。7月初めから、救助隊は、75件、約30万ヘクタールの火災を確認している。ベルシラウ地区と他州と隣接する自治体の状況が危機的。ヘルソン州では、敵対協力者の「任命」、団体・教育施設の占拠が続いている。ロシア侵略者は、ステップ動物研究所「アスカニヤ・ノヴァ」を制圧した。州全体の状況は概して危機的。
その他の州は相対的に平穏だった。