ゼレンシキー宇大統領、被占領下クリミア等の住民に軍事施設に近寄らないよう要請
ウクライナのゼレンシキー大統領は16日、ロシアに占領されている南部クリミアやその他被占領地在住の住民に対して、現地で爆発が相次いでいることを受け、軍事施設に近寄らないよう要請した。
ゼレンシキー宇大統領が同日夜の動画メッセージで発言した。
ゼレンシキー氏は、「毎日毎晩、私たちは一時的に占領者に支配されている領土における爆発の新しい報せをみている。私は今、クリミアや、その他南部の諸地域、ドンバスやハルキウ州の被占領地にいる全ての人に対して、とても気を付けるようお願いする。ロシア軍の軍事施設や、彼らが弾薬や機材を保管している場所、本部を置いている場所全てに、どうか近づかないで欲しい」と強調した。
また同氏は、被占領地の爆発の原因については「色々なものがあり得る。非常に色々なものが」と述べつつ、ロシア占領者たち自身は「不注意」が原因だと述べていると指摘した。
同氏はさらに、占領者のウクライナ国民を殺害する能力が小さくなればなるほど、戦争がウクライナ領の解放でもって終わるのが早くなると発言した。
その他同氏は、クリミアからのロシア人の大規模脱出は、彼らにクリミアに居場所はないのだということを彼らが認識したことを示しているのだろうとの見方を示した。
これに先立ち、16日朝、一時的被占領下ウクライナ領クリミアのジャンコイ市内の変電所で火災が発生、またジョンコイ地区マイシケにある弾薬が爆発したことが伝えられていた。
タシェヴァ・クリミア自治共和国ウクライナ大統領常駐代表は同日、クリミアからロシア領への方向に大きな自動車の渋滞ができていると報告していた。
加えて同日、ロシアの報道機関は、シンフェローポリ地区フヴァルジーシケの航空基地にて、複数回の爆発が発生したと報じていた。