成人男性の出国制限解除を求める請願、ゼレンシキー宇大統領は「戒厳令終了後に解除」と回答

ウクライナの18〜60歳の軍事経験のない男性の出国制限解除を求める大統領への電子請願に対し、ゼレンシキー大統領は、同制限はウクライナ領の戒厳令の期間が終了した後に解除されると回答した。

ウクライナ大統領府に同請願への大統領の回答が掲載された

回答には、ロシア連邦の軍事侵略に関連し、国家防衛を目的とし、ゼレンシキー大統領が2月24日に戒厳令施行の大統領令を発令したことが喚起されている。この大統領令により、戒厳令期間中は、ウクライナ憲法第33条などにより定められている、自由に出国する権利を含む、人々・国民の権利と自由は制限され得ると説明されている。

その上で、大統領は、「前述の制限の解除は、戒厳令の法的体制の効力が終了した後に行われることが定められている」と指摘した。

加えて、回答には、ウクライナでは総動員が告知され、実施されていることが喚起されており、その際、ウクライナ軍及びその他軍事組織の人員補充は、軍事経験を有さない、これまでに軍役を経験していないが、軍の各種訓練施設での準備を経験した軍役義務対象者によっても行われていると説明されている。

同時に、ウクライナ憲法第17条に従い、国家の主権と領土一体性の防衛はウクライナ国民全体の事項であることが喚起されている。

なお、電子請願第22/140908ーep「18〜60歳の軍事経験のない男性の出国に関する制限の解除」は、2022年5月19日にユリヤ・ブラヴィナ氏によって登録され、大統領による回答が義務化される2万5000人を超える2万7260人の国民が賛意を表明していた。

写真:大統領府