ロシア軍攻撃によりザポリッジャ原発への送電停止発生=ウクライナ当局
ウクライナ国家原子力規制監督庁は25日、ウクライナ南部のザポリッジャ原子力発電所(エネルホダル市)では、ロシア軍の攻撃により、ドニプロ電線路からの送電が停止したと発表した。
国家原子力規制監督庁がテレグラム・チャンネルにて伝えた。
同庁は、国営原子力企業「エネルホアトム」社の同日12時12分時点の情報だとして、ザポリッジャ原子力発電所のある地区での戦闘行為の結果、ドニプロ電線路PL-750の停電が生じたと伝えている。
その結果、ザポリッジャ原発の5号炉が電線路から遮断され、緊急保護装置が稼働。また、6号炉は自己運営用の電力供給体制に移行したという。
また、12時29分、ドニプロ電線路PL-750の回復後、ザポリッジャ原発の6号炉は電線路へと繋げられたとのこと。
しかしながら、14時14分には、再び同電線路の停電が発生。6号炉は電線路から遮断され、緊急保護装置が稼働したという。
エネルホアトム社は、これらの出来事につき、ロシア軍の行動により、同原発史上初めて、原発が電力ネットワークから完全に遮断されたことになると指摘した。
同社は、「原発自身の電力需要は、現在、ザポリッジャ原発〜ザポリッジャ火力発電所間の連携ラインを通じたウクライナのエネルギーシステムにより確保されている」と説明している。
同社また、現在は、原子炉の1つを電力ネットワークに接続する作業が行われていると伝えた。
オルロウ・エネルホダル市長は、本件に関連し、エネルホダル市の放射線量は規定内であると伝えた。