ザポリッジャ原発2つ目の原子炉へも送電再開
ロシアによる占領の続くウクライナ南部ザポリッジャ原子力発電所(エネルホダル市)において、25日に送電が止められていた2つの原子炉の内、26日中に2つ目の原子炉にも送電が再開された。
26日、ウクライナの原子力発電公社「エネルホアトム」社がテレグラム・チャンネルにて伝えた。
エネルホアトム社は、「本日、2022年8月26日21時15分、ザポリッジャ原発の昨日停止された原子炉の内の内の2つ目が電線路に繋げられ、発電を続けている」と伝えた。
また、同社は、機材動作や安全システムにつき言及することは特にないと伝えている。
これに先立ち、同社は、同日14時4分に、1つ目の原子炉が電線路に接続され、発電を再開したことを伝えていた。
ゼレンシキー宇大統領は、同日夜の動画メッセージにて、本件に触れ、「現在、原発は電線路に繋げることができた。原発は、ウクライナのために発電している」と報告した。
同時に同氏は、「状況は大きなリスクのあるまま、危険なままであることを強調したい。昨日の出来事が繰り返されること、つまり、発電所の電線路からの切断、ロシアによる原子炉の停電を起こしかねないあらゆる行為は、もう一度、状況を災害への一歩にさらすことになる」と強調した。
また同氏は、国際原子力機関(IAEA)のミッションができるだけ早くザポリッジャ原発に到着することが重要であり、さらにはロシア軍が発電所敷地から撤退することが不可欠だと強調した。
これに先立ち、ウクライナ国家原子力規制監督庁は25日、ウクライナ南部のザポリッジャ原子力発電所(エネルホダル市)では、ロシア軍の攻撃により、ドニプロ電線路からの送電が停止したと発表していた。
なお、米ウォール・ストリートジャーナルは、IAEAの監査員が来週前半にザポリッジャ原発を訪れることを予定していると報じている。