ロシア軍、エネルホダルを再び攻撃 死傷者あり IAEA調査団訪問直前
オルロウ・エネルホダル市長は、1日朝から同市は迫撃砲の砲撃をずっと受け続けていると発表した。
オルロウ市長がテレグラム・チャンネルにて書き込んだ。
オルロウ氏は、「エネルホダル。朝5時から、市への恒常的迫撃砲砲撃が止まない。機関銃射撃音が聞こえる。複数の民間施設への着弾が判明している。犠牲者もいる! 数は確認中だ」と書き込んだ。
同氏はその後、民間人に死者が出ているとし、ロシア軍は自分たちで民間人を殺しておいて、死傷者について報告していると書き込んだ。
また、イェウトゥシェンコ・ニコポリ地区軍行政府長官は同日、テレグラム・チャンネルにて、ロシア軍はエネルホダルに対して、ヘリ、榴弾砲、多連装ロケットシステムを使って攻撃をしていると報告した。
イェウトゥシェンコ氏は、「この瞬間、ロシア軍のヘリ、榴弾砲、多連装ロケットシステムがエネルホダル市を砲撃している」と書き込んだ。
同氏はまた、大規模な挑発が続いており、ニコポリ地区沿岸部への砲撃の可能性もあると指摘した。
その他、スタルフ・ザポリッジャ州軍行政府長官は同日、テレグラム・チャンネルにて、ロシア軍がIAEA調査団のザポリッジャ原発へ向かう予定のルートを攻撃していると報告した。
スタルフ氏は、「ロシア人たちは、事前合意したIAEAのザポリッジャ市からザポリッジャ原発までの移動ルートを砲撃している。国連先遣隊は、安全の観点から移動を続けることができていない」と伝えた。
さらに同氏は、ウクライナはIAEA調査団のザポリッジャ原発までの安全なアクセス組織のために努力を続けているとし、ロシアに対して、挑発を止めて、IAEAの障害のないアクセスを与えるよう要求した。
なお、これに先立ち、8月31日、IAEA調査団がザポリッジャ市に到着した。同調査団は、今後、ロシアの占領するエネルホダル市に位置するザポリッジャ原子力発電所を調査のために訪問する予定となっている。
ザポリッジャ原子力発電所は、欧州で最大の原発であり、3月4日にウクライナを侵略するロシア軍に制圧された。以降、ロシア軍は、同原発敷地内に軍事機材や弾薬を配備し、敷地から近隣のウクライナ政府管理地域を攻撃したり、ウクライナ軍の攻撃に見せかけて原発敷地を攻撃したりしている。
G7外相は8月10日、ロシア連邦に対して、ザポリッジャ原子力発電所の完全な管理を直ちにウクライナに戻すことを要求する声明を発出している。