ロシア軍、ウクライナ東部ドネツィク州の学校を破壊=各地情勢
ウクライナへの侵略を続けるロシア軍は、5日夜、ドネツィク州クラホヴェの第2学校(ギムナジウム)をミサイルにて破壊した。
キリレンコ・ドネツィク州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて報告した。
キリレンコ氏は、「昨日夜遅く、ロシア人は、ミサイルで学校を攻撃した。4階建ての建物の一翼が破壊され、近隣の集合住宅が損傷した。幸いなことに犠牲者は出ていない」と書き込んだ。
同氏はまた、今回の破壊はロシア軍が全面的侵攻を始めてからドネツィク州で破壊した274校目の学校となるとし、その内29件は完全に破壊されたとし、また損傷を含めると、半年間で615の教育施設が被害を受けていると伝えた。
また、国家警察は、6日未明にドネツィク州に対してロシア軍が行った砲撃の被害をフェイスブック・アカウントにて報告した。
警察は、アウジーウカ、バフムートが常にロシア軍の攻撃を受けており、その他、クラホヴェ、ボホヤウレンカ、フロモヴェ、ヘオルヒーウカ、コスチャンティニウカも攻撃を受けたと伝えた。
また、敵は、S-300、多連装ロケットシステム「グラート」、榴弾砲を使って攻撃しており、過去24時間で、民間施設14件(内住宅10件)が破壊・損傷したと報告された。
また、各地軍行政府の6日8時時点の情報をもとにした報告書の概要は以下のとおり。
ドネツィク州(東部):州内で4名負傷。住民の義務的避難が継続。
スーミ州(北部):夜間と朝、ビロピッリャ共同体とシャリヒネ共同体が砲撃を受けた。敵は、迫撃砲と榴弾砲で砲撃。最新情報では犠牲者なし。5日、スーミ州の国境隣接共同体に6回砲撃があった。自走砲と迫撃砲で39回砲撃あり。また、銃撃も2回あり。犠牲者なし。
ドニプロペトロウシク州(南部):ロシア軍はニコポリ地区を再び砲撃。ニコポリ地区は、2名が負傷、民間建物1軒が破壊、11軒の民家、20軒の集合住宅が損傷。さらに、学校2軒、幼稚園、技工センター、スポーツクラブ、複数の送ガス管が損傷。電線が複数損傷し、2000世帯が停電。マルハネツ共同体では、犠牲者・破壊なし。
ニコポリの被害 写真:レズニチェンコ・ドニプロペトロウシク州軍行政府長官
ハルキウ州(東部):6日未明、ハルキウ市インドゥストリアリニー地区へミサイル攻撃。住民1名死亡(編集注:同日朝のキーウシキー地区へのミサイル攻撃とは別のもの)。ハルキウ州内では、過去24時間で、敵はイジューム地区、ハルキウ地区、ボホドゥヒウ地区、チュフイウ地区を攻撃。民間建物、経済施設、開けた場所にて火災が発生。デルハチ共同体への砲撃もあり、住宅が炎上。ゾロチウ共同体では、砲撃により民間施設で火災発生。住民2名が死亡。
ルハンシク州(東部):夜間、侵略軍は、バフムート方面にて2回襲撃を実施。敵は、夜間ミサイル攻撃を2回、榴弾砲砲撃を8回、迫撃砲砲撃を17回実施、多連装ロケットシステムを3回使用、戦車で2回、歩兵戦闘車で1回攻撃。
ミコライウ州(南部):6日未明、ロシア軍はヤウキノ周辺を砲撃。農業企業の穀物倉庫に着弾し、火災発生。犠牲者なし。ベレズネフヴァテ共同体への砲撃継続。
写真:ミコライウ州警察
ヘルソン州(南部):ウクライナ軍は、トミナ・バルカの敵弾薬庫、リヴィウ村近くの舟橋を破壊、カホウカ地区の指揮所、ミコライウカ地区、ベリスラウ地区の監視所にダメージを加えた。州の状況は引き続き緊迫。
その他の地域は相対的に平穏だった。