ロシア軍、過去24時間でウクライナ8州を攻撃=各地情勢

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ウクライナへの侵略を続けるロシア連邦軍は、11日から12日朝にかけての24時間で、ウクライナ8州を攻撃した。

ウクライナの各地軍行政府の12日8時時点の情報をもとにした報告書に書かれている。

ザポリッジャ州(南部):12日0時40分頃、ロシア軍は、ザポリッジャ市をミサイルで攻撃。市郊外のインフラ施設の一つが損傷。犠牲者なし。

ポルタヴァ州(中部):11日夜、クレメンチューク地区にて防空部隊がロシアのミサイル2弾を撃墜。敵によるハルキウ州の火力発電所への攻撃により、ポルタヴァ州含む複数地域の電力が緊急停止した。現時点で、停止が解除されており、電気と水の供給は復旧している。

スーミ州(北部):12日未明、ロシア軍はビロピッリャ共同体を迫撃砲で砲撃(着弾15弾)。被害なし。敵は11日、セレディネ=ブダ共同体へ迫撃砲で4回攻撃。シャリヒネ共同体へ敵は大口径機関銃で攻撃、カテリニウカへ3回長い銃撃があった。犠牲者・破壊なし。

ドニプロペトロウシク州(南部):ロシア軍は、ニコポリ地区とクリヴィー・リフ地区を攻撃。計4の自治体が被害を受けた。ニコポリ地区では、敵の攻撃で民家、学校、電線が損傷。クリヴィー・リフ地区では、民家、送ガス管が損傷。いずれも犠牲者なし。

ハルキウ州(東部):夜間のロシア軍の重要インフラへのミサイル攻撃で死者1名。捜索が継続。火災は鎮火され、電力供給は復旧された。もう1つのミサイルがノヴォバヴァルシキー地区へと着弾。結果、建物が損傷し、住民1名が負傷。日中、敵はチュフイウ地区を攻撃。学習・スポーツセンターにて火災発生。犠牲者なし。

ルハンシク州(東部):州内情勢緊迫。陣地での戦闘続く。対敵協力者が同州を大量に退去している。バフムート方面のルハンシク州防衛者たちの拠点に対して、敵は12日未明、7回榴弾砲にて、6回迫撃砲にて5回多連装ロケットシステムにて砲撃。また、戦車での突破を1回試み、ミサイル攻撃も行った。

ドネツィク州(東部):過去24時間で住民3名死亡、9名負傷。12日未明、ロシア軍は、クラマトルシクをミサイルで攻撃、結果、医療施設と民間家屋が損傷。暫定情報では犠牲者なし。過去24時間で、侵略軍は、榴弾砲、多連装ロケットシステム「ウラガン」「グラート」、地対空ミサイルシステムS-300使用。攻撃を受けた自治体は、アウジーウカ、クラマトルシク、スロヴヤンシク、バフムート、ミコライウカ、カルリウカなど。結果、集合住宅3軒、民間家屋5軒、倉庫、アウジーウカ・コークス工場、百貨店、行政サービス提供センター、娯楽センター、工場が損傷。

写真:ホンチャレンコ・クラマトルシク市長

ミコライウ州(南部):0時頃、ベレズネフヴァテへの敵砲撃あり。送ガス管、住宅、店、行政庁舎、公共企業が損傷。11日夜、カラチェヴェへ砲撃あり。12日未明、シローケへの敵砲撃あり。開けた場所と道路の表面に着弾。犠牲者なし。12日未明、ノヴォオレクサンドリウカへの攻撃あり。犠牲者・破壊なし。

ヘルソン州(南部):ヘルソン州情勢は引き続き困難。ロシア軍は、アルハンヘリシケ、リュビミウカ、オリヒネ、スタニスラウを砲撃。民家が損傷。住民に死傷者あり。ヘルソン州全体で、ロシア軍は、行政・警察体制を強化している。自治体からの出入りを禁じ、夜間外出禁止令を施行。ヘルソン市では、ロシア軍がオゼルナ通り、クリムシカ通り、オフィツェルシカ通りの民家を略奪した。

その他の地域は相対的に平穏だった。

なお、11日夜、ロシア軍は、ウクライナの諸州に11発の巡航ミサイルを発射。ゼレンシキー氏は、「ハルキウ州とドネツィク州が完全に停電、ザポリッジャ州とドニプロペトロウシク州とスーミ州が部分的に停電した」と報告した。その後、ドニプロペトロウシク州、スーミ州は電力供給の完全復旧が、ハルキウ州は80%の復旧が報告されている