ロシアの動員兵は最低限の準備で前線に配置される=英国防省
英国防省は26日、同国情報機関の評価として、ロシアがウクライナにおける戦争のために自国民を急いで動員していることは、動員された部隊の多くは最低限の準備で前線に投入されることを示しており、高い損耗率に見舞われる可能性があると指摘した。
英国防省がツイッター・アカウントに情報機関の評価を掲載した。
同評価では、ロシアの軍事基地に、部分的動員により召集された兵士の最初の一団が到着し始めたとあり、すでに何万枚もの召集令状が発行されたと書かれている。その上で、ロシアはこれから、部隊訓練を確保する上で運営面と物資・技術面の問題とぶつかるだろうと指摘されている。
英国はまた、大半の西側の軍と異なり、ロシア軍は専用の訓練施設ではなく、作戦部隊の中で兵士に低レベルの初期訓練を行うと説明している。
加えて「通常なら、各旅団の内、他の2個大隊が展開していても、残りの1個大隊が駐屯地に残ることで、新兵・増員兵を訓練するための指導官を提供することを可能とする」ものの、ロシアの場合は、その訓練を行うような3番目の大隊もウクライナに派遣されてしまっていると指摘されている。
その上で、英国は、訓練を行える指導官の不足と、ロシアが動員実施時に示している焦りから、動員された部隊の多くは、最低限の準備で前線に展開されることになるだろうとし、「彼らは、高い損耗率に見舞われる可能性がある」との予想を示している。
これに先立ち、プーチン露大統領は21日、部分的動員の大統領令に署名したことを発表していた。