露占拠のザポリッジャ原発、再び完全に外部電力喪失 露側は原発副所長拘束
ロシアが占拠を続けるウクライナ南部のザポリッジャ原子力発電所は12日、外部からの送電を失い、5日ぶりに再び完全に外部送電を失った。
12日、グロッシー国際原子力機関(IAEA)事務局長がツイッター・アカウントで報告した。
グロッシー氏は、「私たちのザポリッジャ原子力発電所のチームは、今朝同原発が過去5日間で2回目となる外部電源の喪失におちいったと報告した。現在、同原発の原子力安全・セキュリティ機能のためにバックアップ用ディーゼル発電機で電力を供給している」と報告した。
同時に同氏は、同原発が今回再び電力喪失したことにつき、「深い懸念を呼び起こし、周辺区域原子力安全・保護圏創設の緊急の必要性を強調するものだ」と強調した。
その他、11日、ウクライナの国営原子力発電企業「エネルホアトム」社は、テレグラム・チャンネルにて、ロシア軍がザポリッジャ原発のヴァレリー・マルティニューク副所長を拘束したと発表している。
エネルホアトム社は、マルティニューク副所長が10日に拘束されてから、その拘束場所は不明だとしつつ、拷問や脅迫が行われている可能性を指摘した。
なお、ロシア軍は、9月30日には、ウクライナ南部にて占拠しているザポリッジャ原子力発電所のイーホル・ムラショウ所長を拘束。その後、10月3日に同所長は解放されている。