「露軍がカホウカ水力発電所を破壊すればクリミアへの水供給は数年間不可能となる」=宇安保会議書記
ダニーロウ・ウクライナ国家安全保障国防会議(NSDC)は、ロシア軍が占領を続けるウクライナ南部カホウカ水力発電所を破壊すれば、多くの犠牲者が出るだけでなく、今後数年間にわたりクリミアへの水供給も不可能となると指摘した。
ダニーロウNSDC書記が24局へとコメントした。
ダニーロウ氏は、「世界がそれにどう対応すべきか、私には全く説明できない。なぜなら、それ(カホウカ水力発電所破壊)はインフラ設備の破壊というだけではないからだ。それは、大量の犠牲者をともなう甚大な規模の災害となる」と発言した。
さらに同氏は、同発電所(ダム)を破壊すれば、今後数年間は、クリミアへの水供給が不可能となるが、クリミアへの水供給問題はロシアにとっては重要なものだと指摘した。
同時に同氏は、同発電所にてウクライナ向け電力の発電を行っている機材をロシア軍が破壊することはあり得るとし、「私たちにはそのことについての情報はある」と発言した。
これに先立ち、ロシア・プロパガンダメディアは、ヘルソン州の対敵協力者サリド氏の発言を引用する形で、カホウカ水力発電所で放水が行われているとし、あたかも同水力発電所の水門が損傷した場合のドニプロ川への放水量を減らすことを目的にカホウカ貯水池から水が予防的に北クリミア水路とカホウカ水路へと水を流しているなどという説明を広めていた。
他方で、フラン・ヘルソン州議会議員は、カホウカ水力発電所の放水に関するこれら説明は、状況混乱を起こすだけのものであり、北クリミア水路への放水は現状不可能だと説明していた。