ベラルーシ領からの露軍侵攻の脅威増加=ウクライナ軍参謀本部

フロモウ・ウクライナ軍参謀本部総作戦局副局長は20日、ウクライナ北方前線においてロシアの侵攻が再開する脅威が増しており、その場合、敵はウクライナへの外国の支援供給路を遮断することを目的に、より西側のウクライナ・ベラルーシ国境から侵攻してくる可能性があると指摘した。

フロモウ副局長が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

フロモウ氏は、「ロシアとベラルーシの軍・政治首脳陣の攻撃的なレトリックが強まっている。それは、いわゆる同盟国軍の地域部隊の展開を伴っている。ロシア軍による北方前線の侵攻再開の脅威は増している。今回は、パートナー国からウクライナへの兵器・軍事機材の供給の物流大動脈を切断することを目的に、侵攻方向がウクライナ・ベラルーシ国境の西側に変わる可能性がある。ベラルーシ領では、ロシア連邦軍の航空部隊、他部隊の関連飛行場や軍事インフラ施設への展開が続いている。それには、ロシア軍の管理へ完全に譲渡されているものも含む」と報告した。

また同氏は、ベラルーシ国内では、秘密動員方策が続いていると伝え、さらにベラルーシ首脳陣はロシア軍による弾道ミサイルや無人機の発射のために自国領の使用を許し続けていると指摘した。

具体的には、同氏は、ロシアはベラルーシの飛行場に、巡航ミサイル「カリブル」を装填できる戦闘機MiG-31を配備していると伝えた。

その上で同氏は、参謀本部は状況を常にモニターし、国境やキーウを理想的に防衛する方策が取られているとした上で、「敵がいわゆる『第2戦線』を開く決定を採択した場合、すなわち、ベラルーシ共和国からの侵攻となった場合も、私たちには適切な対応をとる準備ができている」と発言した。

これに先立ち、ウクライナとの国境に近い、ベラルーシ領の「ジャブラウカ」軍用飛行場にて、ロシア軍の機材や兵員が増加していると指摘されていた。