露の全面侵攻から8か月 「ウクライナはいわゆる世界第2位の軍を壊している」=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は24日、ロシアによる全面的侵攻開始から8か月が経過したことにつき、ウクライナはいわゆる「世界第2位の軍」を壊しているとし、今後ロシアはイランへ支援を要請するなど、乞食のようになるだろうと発言した。

ゼレンシキー大統領が同日夜の動画メッセージの際に発言した

ゼレンシキー氏は、10月24日、全面的戦争開始から8か月が経過したと指摘し、「その間、何が達成されただろうか。私たちは、自分たちの国の独立を防衛した。ロシアは、もうそのことを変えることはできない。私たちは、一歩ずつウクライナの大地を解放している。現在、ドンバス地方、ハルキウ州、ヘルソン州の話が聞こえる。しかし、ザポリッジャ州とクリミアについても聞こえてくることになる。その時は来て、ウクライナ全土が自由になるのだ」と発言した。

同氏はまた、ウクライナはいわゆる「世界第2位の軍」を壊しており、今後ロシアは物乞いのような存在になるだろうと発言した。

同氏は、「(ロシアは)イランで何かしらをねだったり、ウクライナについての様々な無意味な思い付きを述べながら、西側諸国から何かしらをもぎ取ろうとしたりしている。ロシアの潜在力は私たちの国と全自由世界に対する戦争で無駄遣いされている。以前あったガスの影響力は、もうない。以前あった軍事的影響力は、霧散している。政治的な重みがあったが、今は孤立している。イデオロギー的野心があったが、今あるのは嫌悪感だけだ」と指摘した。

そして同氏は、それはユーラシア大陸のこの地域における諸要素の構成の非常に重要な変化なのだと指摘し、ロシアが現在自らの能力を失えば失うほど、ロシアと隣接する全ての民がより多くの真の自由を手に入れることになるのであり、その際何よりもウクライナがその恩恵を受けることになると発言した。

加えて同氏は、「ロシアでは失敗の感覚が徐々に大きくなっている。しかし、私たちは、その全てを認識しつつも、気を抜いてはならない。私たちはまだ、ウクライナの勝利へ向かって道を駆け抜けねばならない。それは困難な道だ。この私たちの歴史で最も困難となる冬を乗り越えねばならない。そして、国家にとって必要な結果を得て、自由を巡る戦いのために私たちのパートナーたちの最大限の結束を維持し、私たちの共通の敵に世界の親民主主義連合を分裂さないためには、秋、冬、春に、必要な作業を行わねばならない。そして、私たちは、そうしている。私たち皆、ウクライナ人も欧州人も世界中の自由を大切にする人々皆が、そうしているのだ」と強調した。

なお、2022年2月24日、ロシア連邦は、2014年に始めた対ウクライナ戦争の新しい局面となる、全面的侵攻を開始していた。