ロシア軍、ウクライナ南部の100年以上の歴史のある教会を破壊
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ウクライナへの侵略を続けるロシア軍は、ウクライナ南部ミコライウ州キセリウカ村の無原罪聖母マリア教会を完全に破壊した。
ウクライナの公共放送局「ススピーリネ」が小教区の神父オレクサンドルの発言を報じた。
報道では、「キセリウカ村の無原罪聖母マリア教会がロシアの砲撃で破壊された」とあり、屋根がなくなったことにより、雨などで聖画像(イコン)が破壊されたと伝えられている。「教会は完全に破壊され、再生することは不可能である」という。
神父オレクサンドルは、最も古いイコンは保存できなかったものの、大半のイコンは維持できたと伝えた。
オレクサンドル氏はまた、教会が炎上した際に、信者が教会からイコンなどを救うために持ち出したのだという。「大半のイコンは救えたが、主要部分は雨で痛んでしまったし、ノネズミにも傷つけられた」と伝えた。
同教会は、12月で建造170年を迎えるはずのものだったとし、二つの世界大戦でも破壊されずに残り、共産政権時代も生き延びたものだったという。ソ連政権は同教会を最初倉庫として使い、その後、トラクターの修理場にしていたという。1990年、再び教会として利用されるようになったという。
現在のロシアによる対ウクライナ全面戦争の間、キセリウカ村は大半が破壊されており、ほとんど全ての住民が避難してしまっているという。
写真:神父オレクサンドル