ロシア軍、夜間に宇南部ザポリッジャ市をミサイルで攻撃 5名負傷=各地被害
16日未明、ロシア軍は、ウクライナ南部ザポリッジャ市と同市近郊をミサイルで攻撃した。現時点までに負傷者は5名、建物が約15軒損傷したことがわかっている。
スタルフ・ザポリッジャ州軍行政府長官が、テレグラム・チャンネルにて、今回のミサイル攻撃について報告した。
スタルフ氏は、「S-300のミサイルのザポリッジャ市中心部の居住用建物への着弾により、爆風により、5階建ての建物が損傷、窓と扉が割れ、建物の暖房システムが損傷。破片とガレスで5名が負傷し、内2名は9歳と15歳の児童である」と伝えた。
写真:アリベルト・コシェレウ/ウクルインフォルム
同氏はまた、敵のミサイルは、クシュフム共同体の軽産業企業の敷地にも着弾したとしつつ、そちらでは犠牲者は出ていないと書き込んだ。
クルチェウ・ザポリッジャ市議会書記は、テレグラム・チャンネルにて、ザポリッジャ市の夜間のミサイル攻撃にて、約15軒の建物が損傷したと伝えた。
その他、16日9時時点の各地軍行政府の情報にもとづく報告書の概要以下のとおり。
スーミ州(北部):15日、ロシア軍は同州の国境隣接地域を44回砲撃。敵は、クラスノピッリャ共同体、ビロピッリャ共同体、セレディノ=ブダ共同体、ホチン共同体を攻撃した。民間インフラ施設に損傷あり。犠牲者なし。
ザポリッジャ州(南部):ザポリッジャ市へのミサイル攻撃以外に、マロカテリニウカ、ビロヒルヤ、オリヒウシケ、チャリウネ、ノヴォダニリウカ、チェルヴォネ、ポルタウカ、ノヴォアンドリーウカ、プレオブラジェンカ、マラ・トクマチュカ、オリヒウ、フリャイポレ、ステポヴェ、カムヤンシケ、パウリウカ、タウリーシケの民間インフラが攻撃を受けた。住宅やインフラ施設の破壊に関する通報は14件。
ドニプロペトロウシク州(南部):ドニプロ市では、捜索活動が続いている。夜間、救助隊はロシアのミサイルで破壊された建物の瓦礫の下から、さらに数人の遺体を引き上げた。また、ロシア軍は、重火器でニコポリ地区を砲撃、チェルヴォノフリホリウカ共同体とマルハネツ共同体が狙われた。犠牲者なし。チェルヴォノフリホリウカでは、民家と経済施設計15軒、電線と送ガス管が損傷した。
ハルキウ州(東部):今朝、ロシア軍は、クプヤンシク市を砲撃。砲弾により個人宅が損傷、5回建ての建物の窓が割れ、65歳の女性が負傷した。過去24時間、スロボダ方面では、ヴェテリナルネ、スタリツャ、オヒルツェヴェ、ハティシチェ、ヴォウチャンシク、ブダルキ、ストリレチャ、テルノヴァ、チュフニウカ、ハトニェ、トポリが火砲・戦車の砲撃を受けた。クプヤンシク方面では、ロシア軍は、ドヴォリチュネ、ザパドネ、シニキウカ、オルリャンカ、コトリャリウカ、ベレストヴェを砲撃。ヴォウチャンシクとヴォウチャンシキ・フトリでは、敵の砲撃により民家、経済施設、自動車が損傷、またヴォウチャンシクの教育施設で火災発生。
ルハンシク州(東部):では、ウクライナ部隊がロシア部隊の襲撃をビロホリウカで撃退。クプヤンシク方面とリマン方面では、ノヴォセリウシケ、ステリマヒウカ、ネウシケ、クジミネ、チェルヴォノポピウカへの砲撃確認。ロシア軍は、リシチャンシクに続きルビージュネも出入域を禁止した。州の情勢は引き続き困難。
ドネツィク州(東部):16日朝、露際軍は、アウジーウカの旧市街を砲撃。同市防衛ライン沿いに陣地への激しい砲撃が続いている。この時点で、州内民間人7名の負傷が判明している。激しい戦闘は、バフムート、ソレダール、ヴフレダル、アウジーウカ、マルインカ、トレツィクの周辺で継続。15日夜、ロシア軍は、リマンへとミサイル攻撃実施。また、敵は、リマン共同体のトルシケとザリチュネを砲撃。過去24時間、クラヒウシク共同体とオチェレティネ共同体への断続的砲撃が行われた。ロシア軍は、衝突ラインほぼ全域で進軍行動をとっている。特に激しいのは、クラスノホリウカ、カムヤンカ、ヴォージャネ、ネヴェリシケ。
ミコライウ州(南部):15日日中、敵は、クツルブ共同体近郊を砲撃。破壊・犠牲者なし。
ヘルソン州(南部):参謀本部の情報では、敵は、ヘルソン方面17以上の自治体を砲撃(ゾロタ・バルカ、ハウリリウカ、リヴォヴェ、サドヴェ、アントニウカ、ヘルソン)。敵は、ヘルソン市内の民間インフラと重要インフラ施設への攻撃を継続。特に、敵は、赤十字の建物を砲撃。敵砲弾の着弾により火災発生。また、敵は、障害のある子供のためのリハビリセンターを砲撃。建物の窓とドアが割れ、壁が損傷。さらに、ロシア軍の砲弾は学生寮近くにも着弾。また、民家・集合住宅も被害を受けた。重要インフラへの攻撃も続いており、企業と敷地に破壊が生じている。敵の攻撃により、市内では14名の負傷者の通報あり。1名が重傷。3名が死亡。ヴェリカ・オレクサンドリウカでは、ロシア軍が設置した地雷により、男性2名(53歳と35歳)が踏み、2名とも現場で即死した。一時的被占領下カホウカでは、すでに2日間、マロカホウカ方面からロシア軍の大規模砲撃が続いており、死傷者、破壊が生じている。