英国情報機関は露軍のキーウ侵攻を1週間以上止めることはできないと考えていた=ジョンソン英元首相

英国のジョンソン元首相は、自身が首相職に就いていた時、ロシアの対ウクライナ全面侵攻が始まった当初、英国の情報機関の描いていたシナリオは、ウクライナが耐え抜けるという内容とは程遠いものだったと発言した。

ジョンソン英元首相がウクライナの外政専門ニュースサイト「欧州プラウダ」へのインタビュー事に発言した

ジョンソン氏は、「100個以上の大隊戦術群があなた方の国境付近に集まっていた時、私たちが英国政府で大侵攻の前に受け取っていたシナリオは、ひどいものだった。私は当時、毎日英国の軍事情報機関の報告書を受け取っていたが、それらはウクライナの耐える能力につき楽観的ではなかった。全くもって正直に言えば、彼らは、全てが数日で終わり、プーチンと彼の戦車のキーウへの侵攻を1週間以上止めることができるものは何もないと考えていたし、そのように私に話していた」と発言した。

同氏はまた、自身はそのような予想に対して懐疑的だったとし、なぜなら自らキーウに滞在し、ドンバス戦争の退役兵と話したことがあり、また2014年から戦うことを学んできた彼らの戦う意志を目にしてきたからだと伝えた。

さらに同氏は、欧州の他国の首脳、政治家とも本件については言い争ったとし、彼らはプーチンが敗北する可能性を信じず、協議やウクライナとロシアの間の妥協の模索をより重視していたと指摘した。

ジョンソン氏は、自身が他の欧州首脳を説得できたのは「ウクライナが軍事的に成功することへの代替案が根本的に存在しないこと」が理由だったと述べた。そして同氏は、「他の欧州の首都からの同僚たちが何らかの協議や和平プラン、プーチンとの何らかの和平合意に関する提案をした時は、毎回、そのアイデアはすぐに議論の際に破綻した。なぜなら、プーチンを全く信頼することができないというシンプルな理由から、あなた方は、彼と何に関しても合意することはできないからだ」と発言した。

同氏はまた、全ての議論の唯一の論理的帰結は、プーチン侵略軍がウクライナ領から追い出されるまで、ウクライナをあらゆる可能な手段で支えるべき、というものだったと伝えた。

写真:大統領府