国連総会、「ウクライナの平和決議」を採択

23日、国連総会で緊急特別会合が開催され、決議「ウクライナにおける包括的で正義があり持続的な平和の基礎となる原則(Principles underlying a comprehensive, just and lasting peace in Ukraine)」を採択した。

ウクルインフォルムのニューヨーク特派員が伝えた。

賛成票は141票、反対派7票、棄権32票。

同決議は、11項目から構成されており、ウクライナにおける国連憲章の原則に基づいた包括的で正義があり持続的な平和のできるだけ早い達成が必要だと強調するものとなっており、加えて国連加盟国と国際機関に対して、そのための外交的努力への支持を倍加することを要請している。

また決議は、ウクライナの主権、独立、統一性、国際的に認められた国境内での領土一体性へのコミットメントを確認し、同時にロシア連邦に対して、ウクライナ領からの全自国軍の「速やかで、完全かつ無条件の」撤退と戦闘行為の停止を要求している。

総会は、捕虜の完全な交換、違法に拘束した人物全員の解放、強制移送されたり追放されたりした児童含む民間人全員の帰還を呼びかけている。

さらに決議は、ウクライナの重要インフラや、住宅、学校、病院をはじめとする民間施設への攻撃の即時停止が要請されている。

その他、ウクライナ領で実行された最重要犯罪の国際法に従った責任追求をしかるべく独立した捜査と国内・国際レベルでの裁判追訴によって確保することが必要だと強調されている。

またゼレンシキー氏は、「この決議は、ウクライナへの揺るぎないグローバルな支持を示す強力なシグナルだ。ロシアの全面的侵略から1年が経過する中での国際社会によるウクライナとの連帯の強力な証明である。ウクライナの『平和の公式』へのグローバルな支持の力強い表明である!」と書き込んだ

これに先立ち、クレーバ外相は前日国連総会の演説にて同決議案を紹介していた。その際、クレーバ氏は、「この戦争には2つの平等な当事者がいるわけではない。いるのは、侵略者と犠牲者である。私は、様々な理由でウクライナの側に立ちたがらない国が複数あると理解している。しかし、話はそのことではない。これは、国連憲章の側に立つということであり、国際法の側に立つという話なのだ」と発言していた