ウクライナ軍は南部チョンハル橋付近のポンツーン橋に対処する=報道官
ウクライナ軍南部司令部「ピウデン」のフメニューク合同調整報道センター長は29日、ウクライナ南部ヘルソン州被占領下のチョンハル橋が損傷してから、占領軍が付近に設置したポンツーン橋に関して、ウクライナ防衛戦力は体系的に対処していくと発言した。
フメニューク氏がテレビ番組「統一ニュース」出演時に、チョンハル橋損傷後に敵が兵站を回復していることについて質問された際に発言した。
フメニューク氏は、「ポンツーン橋は固定橋の絶対的代替、完全な代わりではない。私たちは、それが橋の代わりを担う緊急手段であることを理解せねばならず、私たちはこの場合、アントニウシキー橋の経験を知っており、カホウカ水力発電所沿いの作業の経験も知っている。基本的に占領者の行動戦術を私たちはもう理解しており、それを経験している。私たちは、彼らが何をするか、どのようにして代替を講じようとするかは知っており、敵もまた、私たちがそのポンツーン橋に対してもかなり体系的に対処することを把握している。明白なのは、それが彼らの兵站、供給を複雑にしたことであるが、彼らは、私たちの右岸解放作業時に敵が行っていたように、その橋自体の改修を続けるだろう」と発言した。また、同氏は、クリミアとヘルソン州を繋ぐアルミャンシクを通じた代替ルート(編集注:チョンハルより西のルート)はウクライナ防衛戦力の陣地にはるかに近いものであり、占領軍はそちらもまた強力な砲撃を受けることを認識していると指摘した。
同氏は、チョンハル橋損傷は「防衛戦力からの肯定的な知らせが生み出される前提条件」であるとし、「私たちはそこへと近づいている」と発言した。
記者から、敵がヘルソン州からザポリッジャ州への移動に関して質問されると、フメニューク氏は、占領軍はカホウカ水力発電所爆破後に水の引いた地域を移動しようとしていると指摘した。同氏は、とりわけ敵は迫撃砲発射地点を設置し、右岸への砲撃を増やしていると伝え、同時にウクライナ防衛戦力は反撃を加え、敵を撤退させていると指摘した。
その他同氏は、敵が広大な領土に地雷を一面に敷き詰めていることで、防衛戦力の移動は鈍化しているが、それは進軍が不可能になっているわけではないと述べた。
これに先立ち22日、一時的被占領下にあるウクライナ南部のヘルソン州とクリミアを結ぶチョンハル橋に攻撃が行われていた。
写真:「ラジオ・リバティ」プロジェクト「スキーム」(テレグラム)