ロシアの弱体化は活用すべき=ゼレンシキー宇大統領
ウクライナのゼレンシキー大統領は、ロシアの傭兵集団「ヴァグネル」の同国での反乱はロシア国内の分断と「弱い状況」を示しているとし、それはウクライナ領からロシア軍を追い出すために利用すべきだとの見方を示した。
ゼレンシキー大統領が公開した、スペインの報道機関に対する自身のインタビュー時に発言した。
ゼレンシキー氏は、「ロシアには分断が生じ、(政権の)強力な垂直構造はもはや存在しない。ロシアでは多くの人がプリゴジン(編集注:傭兵集団『ヴァグネル』トップ)を支持したし、多くの人がプーチンを支持している。それは、彼らの国内紛争であり、それは非常に強力に戦場での彼らの強さに影響を及ぼしている。彼らは弱い状況であり、私たちの大地から敵を追い出すためには、その状況を私たちは活用すべきである」と発言した。
また同氏は、今後ロシアでは罪人探しが行われるだろうと指摘した。
同時に同氏は、ベラルーシに移動したヴァグネル傭兵は、ウクライナや欧州にとって危険だという情報面での波が生じるだろうとしつつ、「私たちは、それは情報面での圧力でしかないと考えている。私たちは、今日の時点で彼らはウクライナに対して非常に深刻な何かを行う能力はないと考えている。しかし、それであっても、私たちはその方面の対処を行い、私たちの国の北方をフォローするし、総司令官やその方面の司令官が私からの指示を受け取っている」と発言した。
加えて同氏は、情報面での圧力の中には、ベラルーシ側から新たな侵攻があるかもしれない、ポーランドやリトアニアとベラルーシの国境での工作員の活動があるかもしれないという内容のものも含まれるかもしれないと指摘した。