シルシキー宇陸軍司令官、反転攻勢の進展程度に言及=BBC

ウクライナ東部にてウクライナ軍の反転攻勢の調整を行っているシルシキー陸軍司令官は、現在の反転攻勢において迅速な結果は生じないと発言した。

シルシキー陸軍司令官が英BBCへのインタビュー時に発言した

シルシキー氏は、「私たちは非常に迅速な結果を得たいと思っているが、実際にはそれは実質的に不可能である」と述べた。

記事では、昨年のロシアによるウクライナの全面侵攻が始まった際、シルシキー氏がキーウ防衛を指揮していたこと、その後同氏が昨年夏のハルキウ州でのウクライナ側の反転攻勢の成功に参加していたことが喚起されている。また現在は、シルシキー氏が、ウクライナ軍の2つの主要な反転攻勢方面の内の1つであるウクライナ東部で作戦を指揮していると書かれている。

シルシキー氏は、複数の前線で先月始まった、待ち望まれたウクライナの攻勢は、多くの人が期待していたよりも速度が遅いことを認めた。

また同氏は、東部も南部も領土が地雷と防衛施設で張り巡らされていると指摘し、ロシア軍が多くの防衛拠点を有しているため、「私たちの前進は確かに、望むほどには速く進んでいない」と述べた。

同時に同氏は、ウクライナには明らかに有利な点が1つあるとした上で、「私は、私たちの軍司令部の団結と私たちの兵士のお互いの信頼が私たちの軍の長所だと思っている」との見方を伝えた。

その際同氏は、その点がロシア軍のヒエラルキーとの大きな対比を生んでいるとし、ロシア軍側は内部対立に苦しんでいるようだと指摘した。

その他同氏は、毎日4時間半だけ眠っていると述べた。

バフムート市の南側と北側にて、ウクライナは最近、ロシア軍から約30平方キロメートルの領土を奪還している。シルシキー氏は、自身にとってバフムートは「名誉の問題だ」と指摘し、「私たちはバフムートを防衛している時、多くの仲間、多くの軍人を失った…。そのため、私たちは同市を取り戻さねばならない」と発言した。

マリャル宇国防次官は、バフムートのロシア軍はまもなく罠にかかるだろうと指摘した。

その他、シルシキー氏は、米国が供与を決めたクラスター弾はすでにウクライナに届いていると認め、「数日以内に」使用する準備が整うと伝えた。

また同氏は、バフムート市の奪還は、象徴的意味だけでなく、戦略的意味もあるとし、同地域の他の重要都市への門の役割を果たしていると指摘した。

さらに同氏は、「私たちの民は、勝利を待っている。民には小さな勝利が必要だ」と発言した。