ロシア軍、ウクライナを再び大規模空爆 各地で被害
ウクライナへの全面侵略戦争を続けるロシア軍は、15日未明、同国各地をミサイルで攻撃した。南部ドニプロ、西部ルーツィク、リヴィウ州、中部チェルカーシで着弾が報告されている。
西部リヴィウでは、サドヴィー・リヴィウ市長がテレグラム・チャンネルにて、市内への着弾を報告した。
サドヴィー氏は、「住宅への着弾がある。上部の階で火災が生じている。人々を避難させている。全当局が現場にいる」と書き込んだ。
また同氏は、砲撃の被害につき、ロシアのミサイル攻撃によるリヴィウ市内の被害として、100軒以上の建物の損傷、500枚以上の窓の破損、幼稚園の破壊、負傷者4名だと伝えた。
写真:アナスタシヤ・スモリイェンコ/ウクルインフォルム
南部ドニプロでは、リサク・ドニプロペトロウシク州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、4時20分にドニプロの企業の1つに着弾があり、火災が発生、1名が負傷したと伝えた。
リサク氏は、「ドニプロにとって重要なスポーツ施設だ。ここではウクライナ全国大会が開催されていた。今日、ロシアのミサイルは企業の他にこれも破壊した」と書き込んだ。
写真:ミコラ・ムヤシコウ/ウクルインフォルム
中部チェルカーシ州のタブレツ州軍行政府長官は、テレグラム・チャンネルにて、同州スミーラ市にてロシア軍ミサイルが民間企業と医療施設を狙い、市内の一部で水の供給が止まったと伝えた。
西部ルーツィクでは、ポリシチューク市長がテレグラム・チャンネルにて、同市の企業に着弾があり、3名が死亡、3名が負傷したと報告した。
キーウ州のクラウチェンコ州軍行政府長官は、テレグラム・チャンネルにて、同日夜間のロシア軍のミサイル攻撃は同州も狙われたが、州内では防空システムが稼働し、インフラへの着弾はなく、犠牲者や破片落下の情報もないと報告した。
西部フメリニツィキー州では、テュリン州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、夜間のミサイル攻撃の際に同州では爆発が複数聞こえたとしつつ、州内では防空戦力が活動、施設の損傷や犠牲者は出ていないと報告した。
また、ウクライナ空軍は、テレグラム・チャンネルにて、ロシア軍は15日未明、ウクライナに対して28弾の巡航ミサイルを発射、その内ウクライナの防空戦力が16弾を撃墜したと報告した。
発射された巡航ミサイルは以下のとおり。
・巡航ミサイル「Kh22」4弾(中距離爆撃機Tu22M3 6機から発射)
・巡航ミサイル「Kh101/Kh555」20弾(戦略爆撃機11機から発射)
・巡航ミサイル「カリブル」4弾(黒海のフリゲート艦から発射)
空軍は、この内、「Kh101/Kh555」と「カリブル」を16弾撃墜したと報告した。
その他、ドニプロペトロウシク州とザポリッジャ州では、敵のS300とS400のミサイルの8発の発射も確認されたと書かれている。
また、検事総局は、東部ドネツィク州クラマトルシクで、14日夜23時23分のロシア軍のミサイル攻撃にて、住民2名が死亡、1名が負傷したと報告した。ミサイルは、S300だという。また食料品が保管されていた倉庫への着弾で、2400平方メートルにわたり火災が発生したと書かれている。