英下院議員「プーチンの日々は残りわずかとなっている」
英下院のトビアス・エルウッド国防委員会委員長は、ロシアの傭兵集団「ヴァグネル」トップのイェフゲニー・プリゴジン氏が死亡した今、プーチン露大統領の日々は「残りわずかとなっている」と発言した。
スカイニュースがエルウッド委員長のインタビューを報じた。
エルウッド氏は、プリゴジン氏の死後、プーチン氏の主要な脅威が去って、プーチン大統領がより強くなるかもしれないとする一部の専門家の評価には同意できないと発言した。
同氏は、別の見方として、「プーチン氏が現在行っている規模で反対意見を排除することに頼る」ことは、クレムリン内部の身近な人物への信頼が消えていることを示していると指摘した。
そして同氏は、プーチン氏は現在忠誠心よりも恐怖心を通じて主導しているとしつつ、さらに決定的に重要なこととして、ロシアのオリガルヒやエリートたちがもはやプーチン氏を自らの地位にとっての「有能な保証人」とはみなしていないとの見方を示した。
加えて同氏は、「プリゴジン氏はもしかしたら死んでいるかもしれないが、しかし、彼はプーチン氏のウクライナ侵攻がどれだけひどいものであるかを暴露したのだから、ダメージは与えられている」と発言した。
同氏は、プーチン氏は、多くの面で「深く屈辱を味わっている」と指摘し、ヴァグネルはウクライナでは「非常に手強い部隊」であり、ロシアの数少ない能力のある戦力の1つであったが、「それはもういないのだ」と指摘した。
その他同氏は、ロシア史を見れば、次に何が起こり得るかがわかると語った。同氏は、「ロシアの指導者がエリートの間で人気を失うと、弱点が素早くかつ冷酷に利用されることをロシアの歴史は示している」と述べた。
その上で同氏は、「そして、私は彼が替えられるのは、短期のことではないだろうと疑っているが、しかし、確かにボールは動いている」と述べた上で、「私は、プーチン氏の日々は、残りわずかとなっていると疑っている」と指摘した。