ロシア軍は艦船の一部をクリミアから占領下ジョージア領へと移動させようとしている=宇情報総局
ウクライナのスキビツィキー情報総局副局長は、ロシア軍は自軍艦船の一部を占領下ウクライナ領クリミアからロシア領ノヴォロシースクの港へと移動させたが、同港には全ての艦船を停泊させることができないことから、ロシアは占領するジョージア領の港を利用することを決めたと発言した。
スキビツィキー副局長がアポストロフTVへのインタビュー時に発言した。情報総局がテレグラム・チャンネルで伝えた。
スキビツィキー氏は、ロシア軍がクリミアから艦船の一部をノヴォロシースクへと移動させたことを認めつつ、他方で、ノヴォロシースクの小さな港はロシア黒海艦隊の艦船全ては停泊させられないことから、クレムリンにてジョージアの占領地を利用することが決定されたと説明した。
同氏はまた、現在被占領下ジョージア領アブハジアにおいて関連の作業が行われているとし、「ロシア人は、そこに艦船が停泊できるようにすべく、浚渫(しゅんせつ)作業(編集注:港湾の水深を深くする作業)を行ったり、あるところでは港湾インフラの再建を行ったりした。しかし、そこもまた、あまり大きなところではない」と発言した。
その他同氏は、ロシア軍は、クリミアにてウクライナ防衛戦力の攻撃や特殊作戦を複数回受けたことで、軍事的脅威を感じ、理解したと指摘した。
そして同氏は、とりわけロシア海軍が攻撃を受け、人員に損耗を出したことで、ロシア人の間にパニックはあると述べ、「彼らの間には、戦争はクリミア領までやってきたとの理解がある」と発言した。
同時に同氏は、ウクライナにとってのクリミア関連の課題に変化はないとし、「私たちの課題は、被占領下クリミアを完全に解放することだ。私たちは、クリミアを断念しない。そのためには、そこにある占領部隊を殲滅せねばならない」と指摘した。
また同氏は、ウクライナにとって優先的標的となるのは引き続きミサイル艦だと述べた。その際同氏は、「ロシアの活動を中和するには、まず軍艦を破壊せねばならない。巡航ミサイル『カリブル』を運ぶ艦船だ。そのミサイルが私たちの領土全域の攻撃に使われている」と説明した。