ウクライナはまだクリミアを攻撃射程に完全には入れていないが、それは時間の問題=ゼレンシキー宇大統領
ウクライナのゼレンシキー大統領は24日、ウクライナはまだロシアに占領されているクリミアを完全に攻撃射程には入れられていないが、それを達成するのは時間の問題だと発言した。
ゼレンシキー大統領が同日チェコで開催されているクリミア・プラットフォームの議会サミットにて、オンラインで演説を行った際に発言した。
ゼレンシキー氏は、「ロシアの黒海支配と占領軍艦隊の存在が、黒海におけるロシアの優位があたかも決して揺るがないのような幻想を生み出してきた。加えて、何十万人のロシア国民をクリミアへと意図的に植民し、占領者があらゆる形態の自由と抵抗を大規模に弾圧することで、クリミアはあたかも征服されたかのような印象が生まれていたかもしれない。今、その幻想は融解している」と発言した。
また同氏は、ウクライナ防衛戦力のおかげで、ロシア黒海艦隊はもはや黒海の西側にて作戦を遂行できなくなっており、徐々に「クリミアから逃げ出している」と指摘した。そして、「最近ロシアの首脳陣が黒海艦隊のため、正確にはその残骸のために、新しい基地の建設について話さざるを得なくなっている。占領するジョージア領に、つまり、黒海南東部にであり、ウクライナのミサイルと無人水上艇から最大限離れたところにだ。しかし、私たちはどこであろうと彼らに辿り着く」と指摘した。
さらに同氏は、ロシアのテロリストにはクリミアにも黒海やアゾフ海の沿岸にも現在安全な基地や理想的な補給路は全くないと強調した。
その上で同氏は、「現時点では、私たちはまだクリミアや沿岸を完全には火砲射程に入れられていない。しかし、それは射程に入る。それは時間の問題だ」と発言した。
なお、24日、チェコ首都プラハにて、クリミア・プラットフォームの第2回議会サミットが開催されており、世界約70か国の議会代表団が同会議に出席している。
写真:大統領府