ロシア軍、弾道ミサイル10弾でキーウを攻撃 全弾撃墜も、破片落下で負傷者50人強

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ウクライナへの全面侵略戦争を続けるロシア軍は、13日未明に同国首都キーウを弾道ミサイル10弾で攻撃した。ウクライナ防空戦力は、これを全弾撃墜したものの、破片の落下により現時点までに53名が負傷したことがわかっている。

クリチコ・キーウ市長がテレグラム・チャンネルにて被害につき報告した

クリチコ市長は、「敵の未明の攻撃により、合計で53名が負傷した。その内、児童3名を含む20名が病院へ搬送され、残りの6名の児童を含む33名は現場で治療を受けた」と伝えた。

また、キーウ市軍行政府は、テレグラム・チャンネルにて、同市ドニプロウシキー地区での、撃墜されたミサイルの破片が道路に落下したことで止まっていた水供給が、朝7時時点には再開されたと伝えた

加えてクリメンコ宇内務相は、テレグラム・チャンネルにて、国家非常事態庁と警察が落下現場で作業を続けていると報告した。

クリメンコ氏は、キーウ市ドニプロウシキー地区では、敵の攻撃の結果、集合住宅の壁面が損傷、6階のバルコニーで火災が発生したと伝えた。消火班の到着時には、建物の中庭にて8台の自動車が炎上していたという。

同地点では、これまでに17名が救助されたとし、その内5名は自分で移動ができなくなっており、7名は児童だったと書かれている。25名が安全な場所に避難させられたという。

クリメンコ氏はまた、幼稚園の建物の壁面が損傷し、窓が割れたと伝え、中には警備員がいたが、命に別状はないと伝えた。

同氏は、現場では現在国家非常事態庁の心理班が活動しており、また救助隊が移動式「不屈ポイント」も展開したと報告した。また同氏は、警察が避難した市民の資産保護などの目的で、損傷した集合住宅の敬語を行っていると伝えた。

その他同氏は、キーウ市ダルニツィキー地区では、敵の攻撃の結果、400平方メートルにわたり住宅に火災が発生したとし、同火災はすでに鎮火されたと報告した。

加えて同氏は、同市デスニャンシキー地区で、ミサイルの破片の落下が開けた場所で発見されたと伝えた。

市内のその他の地区でも破片の落下は確認されているものの、犠牲者や損傷はないという。

ウクライナ空軍は、テレグラム・チャンネルにて、同日未明、ウクライナの防空戦力はロシア軍の自爆型無人機10機と弾道ミサイル10弾を撃墜したと報告した

発表には、「2023年12月13日3時ちょうど、敵はウクライナの首都をミサイルで攻撃した」と書かれており、全10弾のミサイルは、キーウ市へと弾道軌道で飛翔していたところ、空軍の地上発射型ミサイル部隊が全弾撃墜したと報告されている。ミサイルの種類は破片の分析後に判明するという。

また発表には、「2023年12月13日未明、占領軍は無人機『シャヘド』で、(被占領下クリミア)バラクラヴァ方面から攻撃。自爆型無人機『シャヘド136/131』10機の発射が確認された。空軍戦力・機材が、ウクライナ防衛戦力の部隊との連携で、全10機を撃墜した」と書かれている。

無人機の撃墜はほぼ全て南部オデーサ州で行われたという。

これに先立ち、キーウ市では13日未明3時に複数の爆発音が聞かれ、その後同市とキーウ州、チェルニヒウ州で空襲警報が発令されていた。