ゼレンシキー宇大統領、露領でのIl76墜落にコメント

ウクライナのゼレンシキー大統領は、24日のロシア領ベルゴロド州での軍用輸送機Il76の墜落に関する状況の国際捜査を主張していくと発言した。

ゼレンシキー大統領が同日夜の動画メッセージの際に発言した

ゼレンシキー氏は、航空機墜落と捕虜交換を巡る状況につき報告を受けるために、ウメロウ国防相、ザルジュニー軍総司令官、シャプタラ参謀総長、ブダーノウ情報総局局長、マリュク保安庁(SBU)長官を招集したと伝えた。

そして同氏は、「ロシア人がウクライナ人の捕虜の命、親族の気持ち、私たちの社会の感情を弄んでいるのは明白だ。あらゆる明確な事実の解明が必要だ。航空機が私たちのコントロール外であるロシア領で墜落したことを考慮すれば、可能な限りとなる。『事実』が今、重要な言葉だ」と強調した。

同氏はまた、ウクライナ空軍の使用に関して総司令官と参謀本部の報告を聞いたとし、さらに国防省傘下情報総局が捕虜全員の運命の解明を行っており、SBUが全ての状況を調べていると伝えた。同氏は加えて、「そして、私は、ウクライナにあるデータに関してパートナーに報告するよう外相に指示を出した。私たちの国は、国際捜査を主張していく」と伝えた。

これに先立ち、24日、ロシアの複数のテレグラム・チャンネルが、露ベルゴロド州で、装備品や兵員の輸送に使用されているIl76が墜落したと伝えていた。ロシアの報道機関は当初、機内には63名の人物が乗っていたが、全員が死亡したと報じていた。

ウクライナ空軍は、本件に関してコメントしていない。

ウクライナ情報総局は、1月24日には、ウクライナとロシアの間で捕虜の交換が行われるはずだったが、行われなかったと発表した。ロシア側は、Il76にはウクライナ捕虜を移送していたので、それが撃墜されたせいだと主張している。情報総局は、現時点で、同機に誰が乗っていたか、何人乗っていたかということにつき、正確かつ完全な情報を有していないと伝えている。