ウクライナ情報機関、ロシア軍によるスターリンク使用を報告 マスク氏は露への売却は否定

ウクライナ国防省傘下情報総局は11日、ロシア軍が前線で米スペースX社の衛星インターネットサービス「スターリンク」を前線で使用する事例が増えていると報告した。

情報総局広報室が伝えた

情報総局は、通信傍受したロシア軍人の会話を公開し、同会話がドネツィク州のクリシチーウカやアンドリーウカの近郊で活動するロシア軍第83空挺襲撃旅団などがインターネットアクセスを得るためにスターリンク端末を設置したことを示していると伝えた。

情報総局のユソウ氏は、今次戦争において、ロシア軍によるスターリンク端末の使用規模が伸びているとし、「確かに、ロシア侵略者によるそのような機器の使用事例が確認されており、それは体系的性格を帯び始めている」と発言した。

これに対して、スペースXのCEOイーロン・マスク氏は11日、ソーシャルメディア「X」アカウントにて、ロシアにはスターリンク端末を一切販売していないと主張した

マスク氏は、「スペースXがロシアへとスターリンク端末を販売しているという複数の偽ニュース報告が主張している。それは全くの誤りだ。私の把握している限り、ロシアへは直接的にも関節的にもスターリンクは販売されていない」と書き込んだ。

また、スペースX社は8日、ソーシャルメディア「X」アカウントで、スターリンクサービスは、ロシア国内では利用可能となっていないと投稿している。他方、今回情報総局が報告したのは、ロシア軍によるスターリンク使用は、ロシアが占領・侵攻するウクライナ領内での事例。