ウクライナ防衛戦力、アウジーウカから撤退

ウクライナ軍のシルシキー総司令官は、ロシア軍による激しい攻勢を受けていたアウジーウカからウクライナ側部隊を撤退させ、より有利なラインでの防衛に移行することを決定したと発表した。

シルシキー軍総司令官が参謀本部のフェイスブック・アカウントにて伝えた

シルシキー氏は、「アウジーウカ周辺で生じた作戦状況に基づき、包囲の回避と軍人の命と健康を維持することを目的に、私は、同市からの私たちの部隊の撤退とより有利なラインでの防衛への移行に関する決定を下した」と発表した。

また同氏は、ウクライナ軍人は自らの軍事義務を見事にこなし、ロシアの最善の部隊を殲滅するためにあらゆる可能なことを行、敵の兵員と装備に著しい損耗を与えたと強調した。

その上で同氏は、「私たちは、状況安定化と保持する陣地の維持のための方策をとる。軍人の命が最高の価値である。私たちはアウジーウカをいずれにせよ奪還する」と伝えた。

その他、タルナウシキー作戦戦略部隊集団「タウリヤ」司令官は、テレグラム・チャンネルにて、「受けた指令に従い、アウジーウカから事前に準備された陣地へと撤退した」と書き込んだ

タルナウシキー氏は、敵は自らの兵の死体の上を通って進攻しており、砲撃数は10:1と敵有利な状況で、加えて空からの恒常的な爆撃があったとし、今回の撤退は唯一の正しい決定だと説明した。

そして同氏は、「包囲はさせなかった。人員は撤退した。私たちの戦士は定められたラインの防衛についた」と強調した。

アウジーウカ防衛戦に就いていた第3独立強襲旅団のビレツィキー指揮官は、テレグラム・チャンネルにて、同防衛戦を戦った軍人へと謝意を伝えた

ビレツィキー氏は、「アウジーウカにて、兵力、装備、砲弾にてロシア人に圧倒的な数の優位のある条件下で敵にもたらした尊厳ある戦いにつき、兵たちに感謝する。あらゆることを行った。むしろそれ以上だ。強靭さにつき一人一人に感謝している」と書き込んだ。

また同氏は、戻ってきて、より強力な攻撃を加えるべく、準備されていた陣地に撤退したとしつつ、「均衡ある決定につき司令部に感謝する。戦いは続いている」と伝えた。

写真:コスチャンティン/ウラダ・リベロウ