プーチンはロシアの条件での平和は生じないことを理解すべき=ショルツ独首相

ドイツのショルツ首相は17日、欧州連合(EU)加盟国は引き続きウクライナを支え続けなければならず、EUはロシアの条件での平和は一切看過しないと発言した。

ショルツ独首相がミュンヘン安全保障会議でのスピーチの際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ショルツ氏は、「プーチンは、モスクワが命じるような平和は生じないことを理解せねばならない。なぜなら、私たちがそれをさせないからだ。私たちはかつてないほどに団結している」と発言した。

また同氏は、ロシア・ウクライナ戦争と欧州の平和秩序の破壊は1945年以来の国連憲章への最大の挑戦だと呼び、それにより2つの結論を出さねばならないと指摘した。

同氏は、1つ目は欧州の国々にとってのロシアからの脅威が現実的なものであること、2つ目は欧州の安全保障を決定的に強化する必要があり、それには著しい投資が必要なことだと発言した。

そして同氏は、「私たちは、グローバルな影響を伴うものではあるが、私たちの大陸における安全への最大の脅威について、ここ、欧州での戦争について話している…。もし私たち皆が長期的展望で連帯を軸にして必要な支出を確保したら、私たちの防衛産業は理想的に生産を高めることができ、それが私たちの安全保障を促進していくことになる」と指摘した。

さらに同氏は、欧州の国々はウクライナ支援で団結することができ、欧州の防衛能力強化という目的を達成することができたと発言した。同氏はまた、EUがウクライナ支援のための総額500億ユーロの基金設置を決定したことと複数のEU加盟国政府が防衛支出を著しく増やし、特にドイツは今年GDP比で2.5%以上を国防費に充てていることを喚起した。

そして同氏は、「ロシアは反対に戦争にて目的を一切達成していない」とし、プーチンは2週間で占領を完了したがっていたが、実際には反対にウクライナは、ロシアが侵攻開始から占領した領土の半分以上を解放し、黒海ではロシアの支配を排除したと指摘した。

同氏は、「これらは全て何よりもウクライナ軍のおかげだ。私は、彼らの勇敢さ、彼らの重要な達成をとても尊敬している」と発言した。

その上で同氏は、「私たち皆での支援は役割を果たしており、現在私たちはそれによって満足することなく、さらに覚悟を抱いて先に進まねばならない」と述べ、ドイツはウクライナ支援を続ける決意だと強調した。

なお、ショルツ独首相とウクライナのゼレンシキー大統領は16日、ベルリンにて二国間安全保障協定に署名していた