ロシア国内の製油所はウクライナの合法的な攻撃目標=ホッジス元米軍高官

ホッジス元米国駐欧州陸軍司令官は、ロシア国内の製油所はウクライナにとっての合法的な攻撃目標だとの見方を示した。

ホッジス氏がBBCウクライナ語版へのインタビュー時に発言した

米国政権がウクライナ政権に対して、ロシア国内の製油所への攻撃を止めるよう要請したとする報道に関して、ホッジス氏は、それが事実ではないことを期待しているとしつつ、同時に「残念ながら、それを信じることは可能だ」とも発言した。

その際同氏は、「もし私たちの政府がそのようなことをウクライナ人に伝えたのだとしたら、それは全くもってひどい勧告である。ウクライナはそれを無視せねばならない。製油所は合法的な標的だ」と発言した。

そして同氏は、ロシアがウクライナの民間施設への破滅的攻撃が実施された後にそのようなことが行われることで、状況が悪化しているとも述べた。

同氏は、それは米国政権が今になっても自らの戦略的目的を明確に定められずにいるという事実を示すものだと述べ、「どうして、私たちは、ウクライナの勝利を望んでいると述べて、それに集中していないのだろうか? 私たちは、戦略的明確さと優先課題をとても必要としている」と強調した。

これに先立ち、英フィナンシャル・タイムズ紙が関係者の発言をもとに、米政権がウクライナ政権に対して、ロシアの製油所を攻撃すると、石油価格が上昇するため、製油所は攻撃しないよう要請していると報道していた。

その後、ウクライナのステファニシナ副首相は、キーウ安全保障フォーラムの際に、ウクライナはロシア国内の製油所を攻撃する際も、北大西洋条約機構(NATO)基準にしたがって行動していると発言していた。

なお、今年に入ってから、ウクライナの無人航空機は、ロシアの大型製油所を9か所攻撃している。