米戦争研究所、ロシア軍のクルスク州での反転攻勢を分析

米国の戦争研究所(ISW)は、ロシア軍はロシア領からウクライナ軍を追い出すための、より組織され、良く装備された努力を始める前に、露クルスク州のウクライナ側の突出部を分断する意図があるのかもしれないと指摘している。

ISWの9月11日付報告書に書かれている

ISWは、現時点でロシアはクルスク州のウクライナ軍進撃地域の西端に沿って反転攻勢を開始しており、同地は主に平原と小規模自治体からなる場所だと指摘している。また、ロシア軍は、もしかしたら、コレネヴォから北東とスジャ近くで活動するウクライナ軍に対するより広範な反転攻勢作戦を開始する前に、現在の初期反攻でより戦術的に望ましい地点を確立するために活動しているのかもしれないと予想されている。

報告書には、「ロシア軍は、より大規模な反攻作戦を始める前に、ウクライナの現存の兵站ルートを国境近くの火力支援陣地を複雑化させるために、ウクライナの突出部を切り崩し、スナゴストの南東にある国境まで前進するつもりかもしれない」と指摘されている。

また、現時点では、ロシア政権が、現在のクルスク州の部隊編成でウクライナ戦力をこの地域から追い出すことができるとみなしているかどうかは不明だと書かれている。

ISWは、ロシア政権はもしかしたら、クルスク州のウクライナ軍の作戦に対抗するために、ウクライナの占領地からより戦闘能力の高いロシア軍部隊を追加で移転させる計画を持っているかもしれないとしつつ、他方で、いつそのような移転が行われるかは不明だと指摘している。

加えて、ISWは、「とりわけ、クルスク州の1か月におよびウクライナの進攻、とりわけ国境を越えた攻撃が継続している中、2日間のロシアの反攻の影響を評価するのは時期尚早であり、ISWは今後数日間、ロシアの反抗の影響を評価し続けていく」と伝えている。