国境警備隊、クリミアへ違法入域した露テレビ・タレントのウクライナ入国を認めず

ロシアのテレビ・タレントであり、動画ブロガーであるアナスタシヤ・イフレエワ氏が、被占領下クリミアに違法な手段で入域したことから、ウクライナへの入国を拒否された。

5日、ウクライナの国境警備庁広報室が発表した。

発表には、「本日、ロシア国民で、動画ブロガー兼テレビ・タレントのアナスタシヤ・イフレエワのウクライナへの入国を拒否した。同女性は、キーウ(キエフ)へミンスクからの便で渡航した。国境管理の際、国境警備庁職員により、同女性が2017年にクリミア自治共和国に滞在していたことが判明。同女性は、クリミアへはロシア連邦領から飛行機で移動し、休暇を過ごしたと説明した」と書かれている。

国境警備庁は、同ロシア国民に対しウクライナへの3年間の入国禁止措置がとられ、また今回の入国も認めなかったと発表している。

また、同庁は、2019年に入ってから、すでに90名の外国人に対して、被占領地への渡航を根拠に入国禁止措置がとられたことを発表した。また、2018年には、個人の被占領地域の出入域手続き違反件数が2200件近く発覚したとのこと。さらに、同年、同違法行為により、ウクライナへの入域が拒否された外国人は、約1400人に上り、ウクライナ入国禁止措置の決定は1170件採択されたと発表された。

また、国境警備庁は、他の治安機関とともに、違法に被占領地に滞在した3200名以上の人物を確認したと記されており、これら人物の情報は国境管理と関連決定採択の際に利用されていると指摘した。

同庁は、その他、「過去数年、治安機関は、文化・芸術分野に従事する外国人140名につき、ウクライナへの入国禁止の決定を採択している」と説明した。

これに関連し、同庁は、国民、各組合、各機関、市民団体に対して、ウクライナに外国人や無国籍者を招待する場合、その人物が、被占領下のクリミア自治共和国やドネツィク・ルハンシク両州一部地域へ違法に渡航したことがないか、確認しなければならないと呼びかけた。