モンゴルはプーチン氏を逮捕しないことでローマ規程に反した=国際刑事裁判所
国際刑事裁判所(ICC)は24日、モンゴルが自国領内でのウラジーミル・プーチン氏の逮捕・引渡しに関するICCの協力要請に従わず、ローマ規程の条項に反し、ICCの機能・権限の行使を妨げたと認定した。
ICCがプレスリリースを発出した。
発表には、「本日2024年10月24日、ICC第2予審法廷(Pre-Trial Chamber II)は、プーチン氏が自国領内にいる間に逮捕し、裁判所に引き渡すことを怠ったことにより、モンゴルがローマ規程の条項に反した上で、この点に関するICCの協力要請に従わず、それにより、規程第87条(7)の意味におけるICCの機能および権限の行使を妨げたと認定した。モンゴルがICCへの協力を怠ったことの10台性に鑑み、本法廷は、本件を締約国会議に付託する必要があると判断した」と書かれている。
同時に、法廷は、国家元首の免責を含む個人免責は、ICCに対しては対抗可能なものではなく、いかなる免除も要求されないことを改めて確認した。その上で法廷は、締約国およびICCの管轄権を受け入れる国は、公的地位や国籍に関係なく、ICCの令状の対象となる個人を逮捕し、引き渡す義務を負っていることを改めて説明している。さらに法廷は、ICCが国家の関与から独立して、重大な国際犯罪を扱っていることを強調し、ローマ規程第86条に基づき、全ての締約国がICCに全面的に協力し、そのマンデートを支援しなければならないと伝えた。
これに先立ち、本年9月2、3日、プーチン氏がモンゴルへ公式訪問を実施していた。
ICCは、モンゴルがローマ規程の締約国であり、ICCの要求を履行する義務があることを喚起していたが、モンゴルはプーチン氏を逮捕しなかった。ICCは2023年3月17日、ロシア連邦のウラジーミル・プーチン大統領と同国のマリヤ・リヴォヴァ・ベロヴァ児童問題露大統領全権の逮捕状を発付している。