銀行警備の記者への暴行事件 「記者との衝突は見逃してはならない」=財務相
国営ウクレシムバンク幹部へのインタビュー時に記者が警備員から襲撃を受け、機材を取り上げられた事件につき、マルチェンコ財務省は、記者との衝突は見逃してはならないと発言した。
マルチェンコ財務相がインターファクス・ウクライナ通信へとコメントした。
マルチェンコ氏は、銀行幹部とニュースサイト「ラジオ・スヴォボーダ」の調査報道番組「スキーム」記者の衝突を公正に解決するよう呼びかけ、「現在、対立からの脱出が公正かつ表現の自由の価値へ完全な敬意を払った形で見つけ出されるよう、最大限のことをしなければならない」と発言した。
同氏は、今回の事件を不愉快に思ったと述べ、「私は、記者との衝突はいかなるものは看過してはいけないと思っている! 記者にはどのような質問も行う権利があるし、質問しなければならないことは明白であるし、国家の代表者は皆、その質問に可能な限り答えることが義務付けられているのだ」と強調した。
同氏はまた、「法執行機関の対応がなければならない。なぜなら、記者は本件に関する要請をしたのだから」と補足した。
これに先立ち、4日、ラジオ・スヴォボーダの汚職犯罪調査報道プロジェクト「スキーム」の記者がイェウヘン・メツヘル・ウクレシム銀行総裁へのインタビュー時に暴行を受けたと発表。記者たちは、同総裁が質問の一つを気に入らず、その後警備員がムービーカメラマンに暴行し、機材や動画データ保存器具を取り上げたという。1時間後にこれらは返却されたが、インタビュー全編や襲撃を映した動画は全て削除されていたと説明された。
警察は、本件に関して、記者活動妨害の可能性で刑事捜査を開始している。