ウクライナ捜査機関、ヤヌコーヴィチ元大統領の更なる容疑を発表
ウクライナの国家捜査局は、ヴィクトル・ヤヌコーヴィチ元ウクライナ大統領に対して、組織犯罪グループのトップとしての容疑を伝達した。
5日、国家捜査局広報室が記者会見時に発表した。
捜査班は、ヤヌコーヴィチ容疑者率いる組織犯罪グループには、当時の内務省、保安庁(SBU)、ウクライナ軍の幹部が加わるとし、その人物たち全てが、2014年2月18日から20日にかけて(編集注:尊厳革命(マイダン革命)時の対立の最も激しい時期)のキーウ(キエフ)市中心部で生じた大規模抗議活動時の重大あるいは特別重大な違法行為を行った容疑の対象だと説明した。
発表では、具体的に以下の容疑が挙げられた。
・深刻な被害と死者の発生をもたらした住民に対する脅迫を目的としたテロ行為実行。
・抗議運動参加者に対して行われた火器・特殊機器を用いた上での、重度の身体損傷、意図的殺人、殺害未遂。
・暴力、武器・特別機器使用を伴い、個別国民の法により守られた権利・利益、国家・社会の利益、法人の利益に深刻な被害をもたらした越権行為。
・組織、集会、通りの行進、デモへの違法な妨害。
捜査班は、これらの組織犯罪グループの行動により、当該期間だけで76名の国民が死亡、800名以上が重傷を負ったことを明らかにしたと伝えた。
容疑文は、ヤヌコーヴィチ容疑者の最後に明らかになった居場所に対して送付されたとし、またその写しが同容疑者の弁護士に渡されたとのこと。