ゼレンシキー大統領、交通事故揉み消し提案の与党議員の除名を支持
交通事故を起こした際、警察官に対して事件の揉み消しを提案したオレクサンドル・トルヒン最高会議(国会)与党会派「人民奉仕者党」議員につき、ゼレンシキー大統領は2日、同議員の同党からの除名と法に従った責任追求を支持すると発言した。
ゼレンシキー大統領がルッテ・オランダ首相との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「トルヒン氏、公開された動画について。私は、ダヴィド・アラハミヤ氏(編集注:与党会派長)と人民奉仕者党の反応を完全に支持する。私は、トルヒン氏を人民奉仕者党から除名することを皆が満場一致で支持すると思っている」と発言した。
同氏は、誰もが、その職に関係なく、法の前で平等でなければならないとと強調した
これに先立ち、2021年8月23日、トルヒン最高会議議員がキーウ(キエフ)市郊外で交通事故を起こしたらしいとの情報が報じられていた。同事故にて6名が負傷したと伝えられていたが、その数日後、複数の報道機関が同事故に関する情報の削除を行った。8月31日に、国家捜査局が同事件へのトルヒン議員の関与に関する追加捜査を開始していた。
本年2月1日、ウクラインシカ・プラウダ通信が同事件に関する調査報道動画を公開。動画では、トルヒン議員が事件現場にて警察に対して、「私はちょっと森へ行く」と述べた後、モナスティルシキー内務相と「話し合う」と発言するなど、警察官に対して事件の揉み消しを提案するトルヒン議員の言動が映されていた。
警察官は、トルヒン氏に対して、そのような「合意」は犯罪であると述べたところ、同氏は「(法を)使うな」などと発言していた。
同動画公開後、アラハミヤ最高会議人民奉仕者党会派長は、トルヒン議員には、会派にも党にも居場所はないと発言していた。
2日、トルヒン氏は人民奉仕者党から除名されている。