買収容疑のウクライナ国会議員、自らの罪を認める

ウクライナのオレクサンドル・トルヒン最高会議(国会)議員は、自らが起こした交通事故の現場で警察官の買収を試みた容疑の捜査事件につき、自らの罪を認める合意を検察側と締結した。

22日、同議員の裁判の際に法廷内で同合意が発表された。

この合意によれば、トルヒン被告は2021年8月の交通事故現場における警察官買収の試み事件における自らの罪を認めるという。さらに、被告は、600万フリヴニャ(約2200万円)を「無人機軍」プロジェクトのために募金し、また罰金6万8000フリヴニャを支払う義務を負う。

同時に被告は、最高会議議員を辞職する準備があることも表明した。

同日、高等反汚職裁判所は、このトルヒン被告と検察官の間の合意を確定した。

裁判官は、「2023年2月17日の特別汚職対策検察検察官とトルヒン被告の間で締結された罪の自認に関する合意を確定いた」と発言した。

裁判所はまた、同被告の未決囚予防措置を緩和した。

これに先立ち、2021年8月23日、最高会議議員のオレクサンドル・トルヒン氏は、キーウ市へと続くボリスピリ幹線で交通事故を引き起こし、その結果、児童2名、ルチ・ウクライナ・サッカー連盟審判委員長などを含む6名が負傷していた。

2022年2月1日、ウクラインシカ・プラウダ通信の記者が同事故現場に到着した警察官が撮影した動画を公開。動画には、トルヒン氏が警察官に対して、「私はちょっと森へ行く」とし、モナスティルシキー当時内務相と「話をする」などと述べる様子が映っていた。さらにトルヒン氏は、自身が運転していたわけではないと述べたり、警察官に対して事件のもみ消しを提案していた。

2022年2月2日、トルヒン氏は、与党会派「人民奉仕者党」から除名された。ゼレンシキー大統領は2日、同議員の同党からの除名と法に従った責任追求を支持すると発言していた

同年9月、トルヒン氏に対して、警察官買収の試みの容疑が伝達されていた。