ウクライナ東部停戦再確保ならず 三者協議で露が不支持
ウクライナ東部紛争の情勢解決を協議するウクライナ、ロシア、欧州安全保障協力機構(OSCE)からなる「三者コンタクト・グループ(TCG)」の協議が31日開催された。クラウチュークTCGウクライナ代表は、4月1日0時00分からの停戦維持確保を提案したが、ロシアTCG代表団は、同案を支持しなかった。
TCGウクライナ代表団がフェイスブック・アカウントにて伝えた。
発表には、「3月31日、TCGの代表級通常会合が開催された。会合は、レオニード・クラウチューク・ウクライナ代表による、4月1日0時00分から完全かつ包括的停戦体制維持の遵守を保障するとの提案から始まった。その停戦は、ロシア側の著しく違反されており、それにより先週、ウクライナ軍人4名が命を奪われている」と書かれている。
ウクライナ代表団は、この提案は、ハイディ・グラウTCG・OSCE特別代表とハリト・チェヴィクOSCE・SMM団長が支持したと伝えた。
とりわけ、チェヴィクSMM団長は、TCG共同声明を発出すること、同声明にて、関係者が停戦を強化し、民間人・軍人の命を守るという願望を持っていることを確認することを提案した。
しかし、「クラウチューク代表の提案も、OSCE代表者たちの提案も、ロシア代表団が支持しなかった」と発表された。 とりわけ、ウクライナ代表団は、独仏両首脳が前日、ドンバス停戦体制の遵守必要性を強調したにもかかわらず、ロシアは支持をしなかったと強調した。
ウクライナ代表団は改めて、完全な停戦への回帰とその効果的なコントロールが極めて重要であることを強調し、「完全かつ包括的停戦の達成という主要かつ基本的な条件が履行されなければ、政治、人道、経済、というその他の問題の進展、関係者の行動のさらなる行動の調整には問題が生じる」と指摘した。
次回のTCG通常会合は4月14日開催の予定とのこと。
これに先立ち、3月30日、メルケル独首相とマクロン仏大統領は、プーチン露大統領とビデオ会談を行い、ロシアに対して、ウクライナ東部の停戦体制を確保する義務を負うよう要請していた。