OSCE、15日に会合開催へ 露軍のウクライナ周辺集結を協議

欧州安全保障協力機構(OSCE)は、2月15日にロシア軍のウクライナ周辺集結を協議するために個別会合を開催する。

14日、ウクライナのニコレンコ外務報道官が記者会見時に発表した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ニコレンコ氏は、「(編集注:ロシアから)問い合わせた情報を得られなかったため、ドミトロー・クレーバ外相は、昨日、ウィーン文書メカニズムの次の要素の行使に関する公式の要請を送付するよう命じた。ロシア連邦軍の増強・移動協議のためのOSCE個別会合の開催である。そのような会合は、48時間以内に開催されるものであり、おそらく2月15日となる」と発言した。

同氏は、外務省はウィーン文書が定めた期限を過ぎてから数時間後になってロシアがOSCE内で拡散した書簡は、回答とみなすことはできないと指摘した。同氏は、「第一に、それにはウクライナ側が尋ねたことの情報が一切含まれておらず、代わりに、ロシアはウクライナに対する無根拠な断罪を広めようとしていた。第二に、ロシアはそれをウィーン文書の手続きとは何ら関係のない文書として扱っていた」と指摘した。

その上でニコレンコ氏は、ロシアはそうすることで、エスカレーションの責任をウクライナに転嫁し、ウクライナ国境沿いの軍事活動に関する質問への返答を回避しようとしているのだろうと考えられると発言した。

さらに同氏は、15日の会合時に、満足の行く情報が得られなかった場合は、クレーバ宇外相がOSCEにて、ウクライナ国境沿いと被占領地の情勢協議のみならず、ロシアの今後の行動に関する勧告作成を目的とした、常設理事会と安全保障協力フォーラムの共同会合の開催を主導していくことになると説明した。

これに先立ち、2月11日、ウクライナは、OSCEのウィーン文書を使い、ウクライナ周辺と一時的被占領下クリミアにおける軍の活動につき、ロシアに説明を要請する申し込みを行っていた。

ウィーン文書に従えば、ロシアは、軍事活動実施の具体的な場所、終了時期、活動に参加する部隊・兵器情報などの情報を48時間以内に回答しなければならなかった。しかし、クレーバ外相は、13日、期限になってもロシアからの回答が得られなかったことから、ウクライナは次の手段として、OSCE緊急会合を招集すると伝えていた。