EUと米国はプーチンによるウクライナでの戦争の凍結を許してはならない=欧州委員長

欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員会委員長は19日、ロシアはウクライナにおける戦争に勝つことはできず、今後は次の侵攻のための力を蓄えるために戦争を凍結しようとするだろうと指摘した。そして、同氏は、その点から、EUと米国はそうならないように力を合わせなければいけないと主張し

フォンデアライエン委員長がニューヨークのハドソン大学での公開講義の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

フォンデアライエン氏は、「私たちはウクライナ人の自己犠牲と勇敢さを決して比べることはできないが、しかし私たちは彼らの側に堅固に立つことはできる。正にそれが、必要な限りずっと、私たちがすべきことである。それは、そうすることが正しいという理由だけではなく、彼らが私たちの価値、私たちの戦略的安全保障のためにも戦っているからでもある」と発言した。

同氏はまた、ロシアがこの戦争の継続をできなくなるようにすべく、欧州と米国はウクライナへの支援を供与し続けなければならないと指摘した。そして同氏は、ロシアは2014年にもウクライナでそうしたように、今後この戦争を凍結しようするだろうとし、その後、ロシアは再侵攻を始めるために都合の良い時を待つだろうと予想した。

同氏は、「ここ、この部屋には、そのことを当時私たちに警告した人が多くいる。そして、私たちは今、その現実の中を生きている。プーチンは同様の待ちのゲームをしている。彼は、私たちの注意が逸れ、リソースがどこか別の場所へ向けられることを期待している。しかし、迷いや中途半端な行動を行う余地は残されていない。今は、努力を倍加する時が来ているのだ。財政的にも装備品供与の面でも、ロシアのこの戦争における代償を引き上げ続け、現在、私たちの忍耐力が彼らの忍耐力を上回っているかどうかを調べるべく、私たちのことを観察している人たちの意図を抑えるために。正にそのために、制裁は残し続けなければならないのだ」と発言した。

加えて同氏は、この紛争のいかなる決定も長期的なものでなければならず、ウクライナにとって公正かつ永続的な平和をもたらすものでなければならないと述べた。そして、同氏は、そのためには「保障を通じた抑止」コンセプトに従い、ウクライナに長期的な安全の保証が必要だと述べた。そのコンセプトの主要な考え方は、ロシアの将来の軍事攻撃を抑止するために、ウクライナに十分な軍事品を提供することにあると説明した。

そして同氏は、「私は、あなた方がウクライナに供与している軍事支援につき、米国に深く感謝している。あなた方は、ウクライナ人の勇気に力を加えている。私は、ウクライナの長期的安全保障において欧州が中心的役割を果たすことを望んでいる。その目的をもって、私たちは、すでに自分たちの防衛支出と産業基盤を増強している。私たちはもう確かに、私たちの弾薬生産能力の増強に最初の投資を始めた。私は、その作業が私たちの最も長い、最も強力な同盟国である米国との相乗効果の中で行われるべきだと確信している」と強調した。

写真:ウクライナ大統領府