フランスとモルドバ、防衛・経済協定に署名

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フランスとモルドバは7日、防衛分野協力協定と2029年までの経済分野協力に関するロードマップを締結した。

マクロン仏大統領とサンドゥ・モルドバ大統領が出席した上で、パリのエリゼ宮殿で署名式が開催された。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

署名式に先立って行われた共同記者会見の際、両首脳は、フランスがEU加盟の道におけるモルドバを支援していくこと、両国は今後も、ロシアとの戦争にあるウクライナを支えていくことに言及した。

マクロン氏は、「モルドバはロシアの無人機とミサイルによる受け入れられない領空違反に直面した。私たちはまた、国の分断を目的とする偽情報キャンペーンと(編集注:モルドバ内政への)介入の試みを見ている」と発言した。

さらに同氏は、フランスとEUは、モルドバの欧州的未来の願望を断固として支持していると述べ、それはプーチン・ロシアにとっての挑戦であり、「力、政治的対立者の殺人、歴史修正主義、社会の監視、隣国への帝国的戦争に基づくモデルとは異なるもの」をロシアとの国境付近に作り出すものだと指摘した。

また同氏は、防衛空力協定によれば、今後数か月でモルドバにはフランス軍事省の常駐代表部が設置されるとし、「訓練、教育、両国の軍の相互運用性の分野での関係強化のためにより効率よく活動できるようになる」と説明した。

記者たちに配布された共同声明には、フランスは、モルドバ支援プラットフォームの共同創設者として、モルドバのあらゆる分野の強靭性と能力の強化の支援を行うと書かれている。特にフランスは、トランスニストリア地方の紛争の長期かつ平和的な解決を促進する準備があることを認め、地域住民にとって危険をもたらしている弾薬処分の技術支援も提供するという。

さらに声明にて、フランスとモルドバは、ロシアはOSCEの枠組みをはじめとする国際義務を尊重すべきであり、違法にモルドバ領内(トランスニストリア地域)に駐留させているロシア軍を撤退させねばならないと強調した。

また、「モルドバは自らの中立、自国領、自国民を守れる能力があるべきで、フランスをはじめとする基本的パートナーとの協力の下で、地域・国際安全保障に貢献する能力を持つべき」だと書かれている。

その他同日署名された二国間経済ロードマップは、貿易促進、協力多元化、フランスからモルドバへの民間投資の拡大を目的としたものだと説明されている。

これに先立ち、昨年9月、フランスとモルドバは、軍人の訓練、定期的な防衛対話、インテリジェンス情報の交換を定めた協定に署名していた。