ロシアはウクライナに対して北朝鮮ミサイルを10回は使用=米国務省
米国務省のチョン・パク北朝鮮担当特別副代表は、ロシアはウクライナへの攻撃の際に少なくとも10回は北朝鮮製ミサイルを使用したと発言した。
チョン・パク特別副代表が米国営放送「アメリカの声」へのインタビュー時に発言した。
チョン氏は、米国は過去数年の北朝鮮のロシアとの活動、兵器開発、接近の水準を大いに懸念していると発言した。
その際同氏は、「ロシアがウクライナに対して違法で残酷な攻撃をして、ウクライナ人を殺し、ウクライナのインフラを破壊し、命を破滅させるために、北朝鮮がロシアに武器を売っていることは、当然私たちは懸念している。私たちはそれを非常に心配している。戦場での北朝鮮のミサイルの使用事例は少なくとも10回あった。つまり、それが将来の武器拡散にもたらす意味、どのようにそれが情勢を悪化させるかを、私たちは非常に懸念している」と発言した。
また同氏は、国連安保理常任理事国が安保理決議がを堂々と軽視する、国際社会とともに決議に署名しておきながら武器を渡す、というのは非常に不穏な出来事だと指摘した。
同氏は、「私たちは、北朝鮮からロシアへ出発したコンテナが少なくとも1万個はあったことを知っている。そして、北朝鮮は、それを無料で行っているわけではない…。おそらく、北朝鮮は見返りで求めている物があるはずだ。そして、私たちは、あちら側で生じることを懸念している。私たちはまた、ロシアによるその武器や弾道ミサイルが戦場で使われることから、北朝鮮が学び得ることについても懸念しているし、それが北朝鮮が自らの武装プログラムをさらに推進することを後押しする、支援する可能性も懸念している。このように、今は確かに危険な時なのだ」と強調した。
その際同氏は、北朝鮮はおそらく弾道ミサイル技術か、その他の先端技術、もしかしたら、地対空ミサイルか装甲社を獲得したいと思っているのだろうと指摘した。また同氏は、「私たちは、(編集注:ロシアと北朝鮮の間の)軍事、指導者、経済、文化の各レベルでの交流の著しい増加を観察している。よって、双方がさらに接近していくことは明らかだ」と発言した。
同氏は、北朝鮮は弾道ミサイルの発射を続けており、2022年には69発発射し、昨年も数十発発射したと指摘した。
そして同氏は、「私たちは、あらゆる危険な活動を常に追っている。しかし、私はまた、これらの弾道ミサイルの発射実験、様々な巡航ミサイルの実験、北朝鮮から聞こえる敵対的レトリックは、私たちに大きな懸念を呼び起こすものであることは述べておく」と伝えた。
同時に同氏は、米国は、北朝鮮と協力可能な分野について明らかにする努力も続けるとし、なぜなら「外交は、私たちが半島で持続可能な平和を達成し、非核化について議論できる唯一の手段だからだ」と発言した。
写真:アメリカの声