ゼレンシキー宇大統領、EU首脳にさらなる防空システムと弾薬の提供を要請

ウクライナのゼレンシキー大統領は21日、EU・加盟国首脳に対して、ウクライナに対してさらなる防空システムと弾薬の供与を要請した。

ゼレンシキー大統領が欧州理事会会合での演説の際に発言した

ゼレンシキー氏は、「欧州諸国からのものをはじめ、ウクライナに供与された全ての防空システムが私たちの町や村を生かしている。残念ながら、現存の防空システムでは、ロシアのテロから私たちの領土全てを塞ぐには足りない。それは、何百のシステムのことではなく、ウクライナ全土を守るために達成可能な数の話だ。あなた方皆が、どのような行動を行うべきか知っている。私は、あなた方に私たちの町、ハルキウ、スーミ、ドニプロ、オデーサ、ヘルソンなどを守る支援を要請する。空とウクライナ前線に理想的な防衛を与えねばならない。プーチンがウクライナの空をめぐる戦いで敗北を喫するようにだ」と発言した。

また同氏は、ウクライナ軍人による前線での榴弾砲の使用状況は欧州にとって屈辱的なものとなっているとし、なぜなら、「欧州はより多くを供給できるし、それを証明することが現在極めて重要だ」と発言した。

さらに同氏は、欧州は防衛面での自給を必要としているとし、それは欧州での武器と弾薬の生産量を増やすことでしか達成し得ないと指摘した。

そして同氏は、「ウクライナは、それがかなりの短期間で実現可能であることを示している。お願いだから、防衛製造の活発化に必要な時間を失わないで欲しい。戦争の技術的側面は更新されており、欧州の各国の安全保障のために、変化に追いつく必要がある」と発言した。

加えて同氏は、ウクライナは欧州に対して、現在の戦争における重要な武器の1つである、無人機の製造に投資をするよう提案すると伝えた。同氏はその際、「私たちの無人機製造の潜在力は十分であり、必要なのは、その潜在力を前線で実現するための十分な資金である。私たちがウクライナ防衛のために築いているものは全て、私たちの欧州全体を守るためにも機能していく」と強調した。

写真:大統領府