ミサイル「アタクムス」はクリミアの軍用飛行場攻撃のために必要=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は、米国に対して、被占領下ウクライナ領クリミアの軍用飛行場への攻撃のために、現在供与されているものより長射程のミサイル「アタクムス」をウクライナに供与するよう呼びかけている。

ゼレンシキー大統領が米ワシントンポスト紙へのインタビュー時に発言した

ゼレンシキー氏は、「ロシアにミサイルがあり、私たちにない時、彼らはミサイルで全てのものを攻撃する。ガス、エネルギー、学校、工場、民間の建物。ATACM−300sが答えた」と発言した。

また同氏は、ウクライナは長射程ミサイルをロシア領攻撃のために必要としているのではなく、被占領下クリミアの飛行場を攻撃するために必要としているのだと強調した。

同氏は、「ロシアが、私たちがそれら航空機を破壊できると知ったら、彼らはクリミアから攻撃できなくなる。それは海軍艦隊と同様だ。私たちは彼らを私たちの領海から追い出した。今度は、私たちは彼らをクリミアの飛行場から追い出すのだ」と発言した。

さらに同氏は、今年2月にミュンヘンにて、アタクムスが攻撃し得る標的を示した地図を提示したことを喚起し、「私は、飛行場や防空システムやその他の施設といった軍事プラットフォームを彼らに見せた」と指摘した。

武器供与に関してバイデン米大統領が過度に慎重だと思うかとの質問につき、ゼレンシキー氏は、バイデン氏は「ロシアからの核攻撃に対して慎重に向き合っているのだと思う」と答えた。

同氏は、ウクライナにおける情勢展開は米議会による今後のウクライナの支援に関する決定にかかっていると強調した。また、同氏は、敵を追い出すためには、ウクライナ軍にはより多くの武器が必要だと伝えた。

その際同氏は、米国が言い争っている間に「私たちは、1年半を失った」と述べた上で、「私たちはこれ以上時間を無駄にできない。ウクライナは政党間の政治的争点となるべきではない」と発言した。

同氏はその文脈で、米議会にて支援を批判する者は、この戦争に掛かっていることを理解していないとし、ウクライナが敗北したら、プーチン氏は世界をロシアの味方と敵に分断すると指摘した。

写真:大統領府