NATO議員総会、ウクライナに西側武器でロシア領内軍事目的攻撃することを許可するよう呼びかけ
北大西洋条約機構(NATO)議員総会は、NATO加盟国に対して、ウクライナに重要な武器の供給を加速し、またロシア領内軍事目的攻撃の際に西側武器を使用することへの制限を解除するよう要請した。
NATO議員総会が27日にブルガリア首都ソフィアでの会合で採択した宣言に書かれている。
同宣言は、32のNATO加盟国の200人以上の代表者の賛成により、過半数で採択された。会合には、ストルテンベルグNATO事務総長とグラフチェフ・ブルガリア暫定首相が出席した。
宣言には、「ウクライナは、必要な全ての物を、可能な限り迅速に、勝利のために必要な限りずっと、提供されなければならない」と書かれている。
議員総会はまた、加盟国に対して「ロシア国内の合法的標的を攻撃するために、NATO加盟国が提供する武器使用に関するいくつかの制限を解除することで、自らを防衛する国際的権利においてウクライナを支持する」よう要請した。
さらに、現在の軍事支援提供の努力水準は「ウクライナの勝利のためには不十分だ」と断じ、NATO加盟国に対して、漸次的行動から、ウクライナに対して「必要な全ての物を、可能な限り迅速に、勝利のために必要な限りずっと」供給するという戦略に移行すべきだと訴えられている。
また、シチェルバNATO議員総会議長は、ウクライナに防空システムやその他の重要な武器が迅速かつ障害なく到着することが重要だと強調した。
同氏は加えて、「彼らには私たちの支援が必要だ。(必要なのは)2年後ではない。2か月後でもない。2週間ですらない。彼らにはそれが、今必要なのだ」と述べ、ウクライナはロシアのサプライチェーンと軍事基地を攻撃できるような条件の下で自衛が可能となると補足した。
これに先立ち、NATOのストルテンベルグ事務総長は、同盟国に対して、ウクライナがロシア領の軍事目的を攻撃する際の制限を解除するよう要請していた。